ありがとうとさようなら (ページ36)

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シルクside

酒を用意してリビングでボーッと待ってると、ﾋﾟｰﾝﾎﾟｰﾝって音がした。

「はいよー」

マサイ「シルクー！おつまみ持ってきたよー！」

「ありがとー」

マサイ....テンション高くね？

ｶﾞﾁｬ

マサイ「よー、シルク。目、真っ赤だな。お前。」

「うるせー、そういうお前だって。」

マサイ「アハハハ」

ﾌﾟｼｭ....

ビールを開ける音が響き渡る。

マサイ「手紙....読んでもいいか？」

「あ、俺の？いいよ。はい、どうぞ。」

マサイ「ありがとう。俺のも読む？」

「あぁ....。」

俺は、マサイからすこし離れて、マサイ宛の手紙を開いた。

【マサイへ

マサイ元気にしてるか？？

マサイが元気なら俺はそれで嬉しい。

俺がウオタミってこと、黙っててごめんなさい。悪気はないんだ。ただ、マサイ達を守ることに必死で自分がウオタミってことを最後の最後まで忘れてただけ(笑)

マサイのひょうきんさには何度も心が救われたよ。

１度、マサイの前で声をあげて泣いたことあったよね。俺、その時、悩んでたんだ。

『しっかり任務をやり遂げることが出来るだろうか』

ってね。
でも、マサイの変顔で心が晴れたんだ。

マサイのその面白さでしっかりしたとこで、副リーダーとしてこれからもFischer'sをまとめてください。

俺は宇宙(そら)から見守っています。

PS.マサイの撮る写真、大好きだよ。】

読み終わってマサイを見たらポロポロと涙をこぼしていた。

「マサイ....。」

マサイ「あっ、シルクごめん。俺、泣いてたみたい....。」

「いや、大丈夫。俺も泣いてたから。」

マサイ「今さ、シルクの近くに薫ちゃん、いるのかな？」

「居るんじゃねぇの？アイツのことだし。」

なぁ....薫、いるよな？

いたら....何かしろ....バカ....

そのとき、俺らの写真がゴトッと前に倒れた。

ふたり「「ん！？」」

写真をたてなおすとそこにはメッセージが。

“シルク、マサイ、ココニイルヨ”

ふっ....俺は笑みがこぼれた。

俺は、メッセージをマサイに見せた。

マサイ「此処にいるのか。薫ちゃんは。」

「良かった。さて、酒飲むか。」

マサイ「OK！あ、薫ちゃんの分もだそうよ！」

「もう、酒はこれしかねぇから、ジュースでいっか。」

マサイ「そうしよう！んじゃ、乾杯するか。」

「うん！せーーのっ！！」

ふたり「「乾杯ー！」」

“カンパイ”

マサイ「ふふっ....」

「アハハハ....」

俺たちに笑顔が戻った。