ありがとうとさようなら (ページ3)

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シルクside

俺は薫をマンションへ引き連れて行った。

その間、薫はやけに静かだった。

気になって隣を見ると、俺の左足を見ていた。

左足は薫が現れる前にヤンキーに野球のバットで強く叩かれたところ。

今は紫色の痣になって腫れているかもしれない。

薫は悔しそうにポツリと言葉を発した。

薫『....ご、ごめんなさい..シルク。俺がもうちょっと早く現場にいたらこんなことには....』

シルク「大丈夫だって。部屋戻ったら氷で冷やすから。」

薫は、また黙ってしまった。

俺は薫に肩を支えられながら部屋の前に辿り着き鍵を開けた。

シルク「ただいまー」

薫『お、お邪魔します....』

俺は適当に靴を脱いで、キッチンへ壁伝いで向かう。

薫は冷蔵庫から氷を出してビニール袋にいれて俺に持たせた。そして俺を軽々とだっこをした。

そして俺はリビングへのドアを開けた。

ソファーに俺を寝かせた薫はどうしようかとウロウロしはじめた(笑)

シルク「その辺座ってて良いよ。風呂場にあるタオルも勝手に使って平気だから。それに風呂に入ってきな。服は俺のを使っていいから。」

薫『わ、わかりました。それじゃ入ってきます。』

そう言って薫は風呂場に行った。

俺は一息をつく。
さて、これからどうしたものか。
そんなことを考えていたら、薫がタオルで濡れた髪をワシャワシャしながら戻ってきた。

薫『お風呂、お借りしました。あと、洋服とズボンも。』

俺は見える範囲で薫を見ると、俺の部屋着がダボダボしてるみたいで萌え袖になっていた。なんかそこだけ見ると可愛く思えてくる。

薫『シルクは風呂どうします？入れます？』

俺は左足を見つめてから笑顔でピースをした。

シルク「大丈夫みたい。すこし手伝ってくれたら後はできるよ。」

薫『じゃあ、お手伝いします。』

シルク「あ、その前に薫って何歳？」

薫『２２歳です....』

シルク「俺と同い年じゃん！タメにしようぜ！同級生なんだからさ！」

薫『わかりま....わかった。』

慣れないタメ口に悪戦苦闘しながらも素っ気なく返ってきた返事だった。

このあと、俺は薫に支えられながら風呂に入った。さすがに着替えは出来ると思いリビングへ追い出した(笑)