俺がお前の耳になったる！ (ページ9)

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シルクside

図書室に着いて俺は静かにドアを開けた。

シルク《開いてるとこ、座ろう》

ゆい《うん》

大きな机がたくさん並べられていたが、俺はそこを選ばず、公園が良く見える窓がある個室を選んだ。

個室のドアを開け、
リュックから水のペットボトルを取り出して、
ゆいを個室の椅子に座らせた。

シルク《俺、そこの公園で運動してくるわ。ゆいはここにいろよ！》

ゆい《分かった。》

また寂しそうな小犬みたいな瞳をする....。

コイツ....誰かいねぇとダメなのか....？

シルク《10分だけ待ってて！》

ゆい《うん》

俺はそれだけ言い残して、
個室を、図書室を出た。

図書室に隣接するアスレチックがある公園は、俺の運動する場所で一番好きだった。

俺は愛用のマスクをつけて準備体操を始める。

動かしやすくなったところでアスレチックを全部制覇することに取り組んだ。

約10分程で出来るアスレチックなので何の苦でもない(--;)。

たくさん汗をかいて、水をがぶ飲みしてから、
図書室に帰ってきた。

個室を開けるとゆいがいない。

待ってろって言ったのに！！

そう思ってメモを見た瞬間、メモを握りしめ、リュックを掴み、ダッシュで外へ出た。

メモにはこう書かれていた。

〔Fischer's シルクロードへ

ゆいを誘拐した。

すぐ○×倉庫へ来い。〕

俺は、マサイに連絡を取り○×倉庫へ駆け出した。

どうか....どうか....無事にいてくれ！！

と願いながら....。