誕生日は/zm ページ9
・流血注意
「誕生日おめでとう」
「は？」
目の前の男が笑顔を浮かべて言う。しかし、今日は私の誕生日などではない。
「誰かと間違えてると思う」
「いや、合っとるで」
「私の誕生日は……」
訂正しようと口を開いた途端、腹部に何かが刺さる。痛みのする方を見れば、ナイフが刺さっていた。血が服にじわりと滲んだ。
「合っとるで。今日はAの命日で、誕生日や。おめでとう」
命日で誕生日？ 彼は何を言っているのだろうか。全く変わらない声のトーンに恐怖を覚える。頭が回らない。刺されたお腹が熱い。
ナイフが抜かれ、蓋が無くなったことにより更に血が流れる。ドクドクと流れていく血を止める方法もなく、ただ血が零れていくのを見るだけだ。
「なに、い、て……」
「Aが俺を選んでくれへんから、また来世に期待しようか思うて」
選ぶ。その言葉には心当たりがあった。彼が私に心を寄せていたのは知っていた。知っていて寄り添わなかった。だって私は、彼に興味がなかった。
彼は私を刺した包丁を見つめながら言った。下へ垂れていく血が彼の手を赤くする。
「ほんま、微塵も思わんかったわ」
私が彼を選んで、貴方を選ばなかったこと？
目の前で人が死にそうだというのにつまらなさそうだった表情から一変、彼はにこりと笑った。
「まあ、もうええわ。もう一度やり直そうな」
「ど、やって……」
「お前が死んだあと、俺も後を追う。そしたら、次生まれ変わるときは一緒やろ？」
そんな不確かなものを信じて私を殺し、自分の命まで投げ打ってしまうのか。
愛は人を狂わす。
誰かが言ったその言葉はずいぶんと的を得ているらしい。大量の出血により、朦朧とした意識でそんなことを思う。
「待っとるからな、A」
だから、早くお前の誕生日を祝わせてくれ。
その言葉を最後に私は目を閉じた。最期に視界に入ったのは、先程まで私の腹に刺さっていたナイフを頚に当てているゾムだった。
ーーーーー
【wrwrd!】かれのひみつ。【shp】
を一緒に書いてるかよさんが誕生日を祝ってくれなかったのでむしゃくしゃして書きました。後悔はしていません。
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スイ(プロフ) - 脳内お花畑さん» スイさんは神ですよ←お花畑さんですね！りょーかいしました！ (2019年7月6日 3時) (
レス) id: fc5840509f (このIDを非表示/違反報告)
脳内お花畑(プロフ) - スイさん» スイさん！！いつもいつもありがとうございます！もしかしてスイさんは神ですか？それとお花畑で良いですよ！ (2019年7月6日 2時) (レス) id: 999cc5b25a (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - 脳内お花畑さんの作品他の見よーおもたらすでにお気に入り作品にしてて草← (2019年7月6日 2時) (レス) id: fc5840509f (このIDを非表示/違反報告)
かよ(プロフ) - かこつです！リクエスト答えていただきありがとうございます (2019年7月2日 15時) (レス) id: 33b10db5e5 (このIDを非表示/違反報告)
脳内お花畑(プロフ) - ベリーさん» なるほど！察しが悪くてすみません…！私も昔見てましたよ、かわいいですよね〜。多分主はNo.6ちゃんのようなことはしないと思いますけど…。萌え禿げたのならエミさんのお話を見ましょう！そうしましょう！ (2019年6月30日 0時) (レス) id: 999cc5b25a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：脳内お花畑
| 作成日時：2019年5月31日 19時
