クルチザンヌになるために/gr ページ33
・リクです。ありがとうございます！
お金が無かった。理由はただそれだけ。
物心がついた頃には肉親などいなく、周りにいたのは私と変わりがないくらいに貧乏な人たち。
何度も彼らの最期を見届けた。
見届けて、人生の終幕があんなものであることに耐えられなかった。
だから、お金をたくさん集めなくてはいけなかった。
しかしこんな小汚ないところで育ったのであれば、まともお金を稼げやしない。
私の住んでいる通りの近くに娼館があり、そこでよく貴族と思える男たちが出入りしているのを見ていた。
お金を稼ぐのに一番手っ取り早いのは娼婦になること。
それが私の出した答えだった。
私なりに調べた結果、娼婦にも階級に似たものがあり、私が目指すべきは高級娼婦、クルチザンヌであった。どうやら我が母国フランス特有の文化らしい。
しかしクルチザンヌになるには、何かしら秀でていなくてはいけない。
そこで選んだのがバレエだった。
バレエを習い始めて数年がたった。
それなりに人気も出始めて、パトロンも付くようになった。
「美しい踊りだな」
「グルッペン様にそう言っていただけるだなんて、光栄ですわ」
女性らしい言葉も学んだ。あんな貧困な街の生まれだとは悟らせないように。
彼は、私のパトロンであるグルッペン様。
頭を下げて雇ってもらったバーで知り合ったのだ。
「……A」
「はい、何でしょう？」
「お前は誰かのものになるのか？」
「……いえ、なりませんよ」
娼婦は人のものにはならない。なってはいけないという私なりの信念がある。
誰かの妻や母になるつもりも、誰かの愛人にもなるつもりはない。
グルッペン様に支援を頂いている時点で矛盾しているかも知れないが、この方はあくまでもパトロンに過ぎない。
それ以上の関係は求めない。
彼は至極親切に、クルチザンヌに必要なスキルを磨けるような場を設けてくれた。
調停能力を育てるためパーティーに連れていかれ、バレエはもちろん、コミュニケーション能力を高めるようたくさんの人間とお話をさせていただいた。
その際、センスを磨くためドレスをプレゼントして頂いたりとたいへん世話になっている。
「そうか」
「いかがなさいました？」
「いや、なんでもない」
「左様ですか」
全てを見透かし受け入れる彼には珍しく困ったような、それでいて寂しそうに微笑む。
興味が湧くも、私の野望のため、すぐに練習に意識を戻した。
ーーーーー
正直言うとすごい難しかったです。
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スイ(プロフ) - 脳内お花畑さん» スイさんは神ですよ←お花畑さんですね！りょーかいしました！ (2019年7月6日 3時) (
レス) id: fc5840509f (このIDを非表示/違反報告)
脳内お花畑(プロフ) - スイさん» スイさん！！いつもいつもありがとうございます！もしかしてスイさんは神ですか？それとお花畑で良いですよ！ (2019年7月6日 2時) (レス) id: 999cc5b25a (このIDを非表示/違反報告)
スイ(プロフ) - 脳内お花畑さんの作品他の見よーおもたらすでにお気に入り作品にしてて草← (2019年7月6日 2時) (レス) id: fc5840509f (このIDを非表示/違反報告)
かよ(プロフ) - かこつです！リクエスト答えていただきありがとうございます (2019年7月2日 15時) (レス) id: 33b10db5e5 (このIDを非表示/違反報告)
脳内お花畑(プロフ) - ベリーさん» なるほど！察しが悪くてすみません…！私も昔見てましたよ、かわいいですよね〜。多分主はNo.6ちゃんのようなことはしないと思いますけど…。萌え禿げたのならエミさんのお話を見ましょう！そうしましょう！ (2019年6月30日 0時) (レス) id: 999cc5b25a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：脳内お花畑
| 作成日時：2019年5月31日 19時
