最後の恋 (ページ48)

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「ふぅんって

なに？イメージと違ってショックだった？」

『そんな事ないよ、だって』

「だって？」

『実際に翔くんがバスローブ着て来たら、どうしたら良いか分かんなくなりそうだもん』

「ふはっそんな？」

『それぐらいの効果はあるよ』

翔くんはもっと自分の魅力を考えて振る舞って欲しい、本当に

「そんなに言ってくれんなら着てくりゃ良かったな」

『…？』

トンッ

持ってたペットボトルをベッドサイドのテーブルに置いて翔くんがベッドに入ってくる

「バスローブ着るだけでAが俺に夢中になってくれるんなら喜んで着るよ、俺」

わたしを上から覗き込むように翔くんが覆いかぶさってくる

ゆっくりと仰向けになると翔くんの大きな瞳と目が合う

チュッ

わたしの額に1つキスを落とした翔くんは少し困ったように笑う

きっと泣いた後のわたしに手を出すのを躊躇ってる

翔くんはすごく優しい人だから、人が弱ってる時につけこむような事は出来ない人

でも、わたしも翔くんが欲しい

翔くんの困ったように笑う、その頬に手を伸ばして、指先でゆっくりと撫でる

「っ…A」

『翔くん、……好き』

「っ……止まんなくなるって」

『止めないで、一緒に…んっふぅっ…ん』

言い終える前に翔くんの唇が重ねられる

翔くんからのキスに次第に息が出来なくなっていく

『っ…ん、うっん…ふっ…』

酸素を求めて開いたはずの口の中へ翔くんの舌が待ってましたとばかりに捻じ込まれてくる

クチュ、グチュ…クチュっ…

どちらのものか分からない唾液を飲み込む余裕もなくて、

一度離して欲しくて翔くんの肩を押し返すけど、逆に翔くんに手を握られて顔の横に押し付けられてしまう

『ふっ、んっ…』

顔を逸らす事すら許されず、翔くんの舌は逃げるわたしを追い掛けてくる

コクン

『はぁ…はぁはぁ』

飲みきれなかった透明な液が顎を伝ってツーと流れ落ちていく

息を整えるのに必死になっているけど、翔くんはニヤっと片方の口端を上げて悪いオトコの顔をしてみせる

その姿だけで心臓の鼓動が聞こえるくらいにトクンと脈打って恥ずかしさからじわりと涙が浮かぶ

チュッ

触れるだけのキスをして、翔くんが握っていたわたしの手を離してTシャツを脱ぎ捨てる

「A、いい？」