To love is to suffer (ページ24)

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バタンッ

遠くの方で扉が開いたり閉まったりする音が聞こえてる

カウコン見るために起きてようと思ってたのに、昼間に片付けを頑張ったせいかベッドに横になったら、眠ってしまっていたみたい

ｶﾞﾁｬｯ

「…ただいま～」

『智くん、おかえりなさい』

「寝てた？」

『うん、ごめんね』

「いいよ、大丈夫」

智くんが声を潜めてるって事はまだ真夜中か、早朝あたりなんだろう

いつものように智くんが布団を捲って入って来ようとするけど、

「うわっ、智明いたの？」

『大晦日だから、特別

一緒に寝ようと思って』

「俺が入るスペースないんですけど」

『あきくん、もうちょっとママの方来よっか』

寝てるあきをゆっくりと自分に引き寄せる

「あ～、やっぱ自分の家が一番落ち着くー」

『ふふっ、良かった』

「カウコン見た？」

点けっぱなしをテレビにチラッと視線を移してから智くんが嬉しそうに聞いてくる

『…ごめん、寝ちゃってた』

「おいー、マジか」

『ごめんね』

「まぁ、良いんだけどさ」

『何歌ったの？』

「修二と彰」

『すごい盛り上がったでしょ？』

「みんなすげぇ喜んでくれて楽しかった」

嬉しそうに笑う智くん、お酒も入ってるからか、ちょっとふにゃふにゃしてるけど

「家帰ってからも楽しもうと思ってたのになぁ、俺」

『家族3人で寝るんだから楽しいでしょ？』

「……もう元旦じゃん？」

『そうだね』

智くんの言いたい事が分からず、ん？と智くんを見つめていると空いていたスペースを埋めるようにグイッと智くんが体を寄せて、耳元に唇を近づける

「だから年明けて最初のＨしようと思ってた」

『…あきくんいるからダメ』

あきくんの手を取って智くんに見えるようにハーイと手を上げさせる

「…怜理わざとだろ」

『何がわざと？』

「わざとあきをここに寝かせたでしょ」

『偶然だよ、考え過ぎ』

「何で今日に限ってあきいんの？」

『会いたかったでしょ？』

「そりゃ会いたかったけどさー」

納得がいってないような不満そうな顔の智くん

『誰ともシテないの？』

「シないでしょ、するわけないじゃん」

当然の返答なんだけど、当たり前がすごく嬉しい

『でも眠いでしょ、智くん』

「…眠くねえし」

明らかに眠そうな顔してるけど

『智くん、今日の夜にね？』

「今日の夜にＨする？」

『言葉にしなくていい』

「ちゃんと言ったからな」

『もう分かった、おやすみ』
chu
「おやすみ」