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『おやすみ』

灯りを消して、ベッドに潜り込む。

ふと今日の収録で聞いた話が頭に浮かんだ。

何かに抱きついて寝る人は、抱き着く事で脳の恋愛的な部分が活性化する

だから、現実での恋愛に意識が向きにくい…とか言ってた気がするな。

隣の怜理を見ると、こっち向いて横向きに寝てる…

たしかに怜理が仰向けで寝てるのって見た事ないな


「なぁ? 何で仰向けで寝ないの?」

『…急にどうしたの?』

「何かに抱き付いて寝る人は、それだけで脳が満足するんだって。だから、現実の恋愛に意識が向きにくくなって失敗しやすいらしいよ?」


『…ホンマでっか情報?』

「そう…」

『仰向けが良いの?』

「仰向けだと恋愛に失敗しにくいらしい。だから俺は大丈夫。」

『…』

「…」

『ともくんが仰向けで寝て、わたしがそのともくんに抱き着いて寝てるからバランス良いと思うんだけどな…』


そうなのか…? バランス…?

『だって2人とも仰向けで寝てるとこ想像してみて?』

「うん」

『想像してる?』

「してる」

『なんか夫婦で仰向けに寝てたら、互いに冷たい感じしない?』


…そうか? あんまり考えた事ねぇけど…

『だから仰向けとそれに抱き着く形が1番ベストだよ!』


なんか違う気するけど

「そっか」

『おやすみ、ともくん』

「おやすみ。ちゃんと抱き着いて寝ろよ?」

『ふふっ ともくんが寝たらね』

「寝た後じゃ意味ねぇじゃん。いま!」


仰向けの状態で左腕でギュッと怜理を抱き寄せる。


『ねぇ知ってる? 人は深層心理で自分が守りたいって思ってる人を左側に置くらしいよ。』

「そうなの?」

『心理学的にはね? でも当たってると思う。よく考えるとね、わたしも出掛ける時はあきを自分の左側にして手繋いで歩くから。』

「…たしかに。左側だ」

『だから、今 ともくんの左側にいられて幸せ♡』

「…良かった」

俺の左側=守りたいと思ってる…が成り立ってるって事か。


「怜理が奥さんで幸せだよ。」

『それは良かった、おやすみ。今日の収録のオンエア見るの楽しみ』

「……おやすみ」


オンエア見る気なのか…俺 けっこう さんまさんにイジられたんだよな…怜理ネタで…


左側に愛しい暖かさを感じながら、夢の中でも会えますようにと、妻の額に1つキスを落として夫は眠りについた。

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設定タグ:山下智久 , 恋人 , 夫婦   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:water lily | 作成日時:2017年11月12日 23時

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