How to save a life 2 (ページ28)

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ー救命センター婦人科診察室ー

緋山「お腹みるから、台に乗ってくれる？」

『…はぁい』

大丈夫だよね？お腹の赤ちゃん…大丈夫よね？

診察室に入ると、急に不安が襲って来た。

足元にタオルケットを掛けられて、緋山が下から内診する。

緋山「ちょっと冷やっとするからね」

『…どう？緋山』

緋山「ちょっと待って。今診てるから」

ガラっと隣の診察室のドアが開けられる音が聞こえた。

「百合？緋山？」

緋山「藍沢！

今内診してるからそこでちょっと待ってて！」

「…わかった。大丈夫なのか？」

わたしと同じ事聞いてる…耕作も心配だよね…

緋山「それを診てるから。夫婦して同じ事聞かないで！」

………すいません

緋山「はい、もう良いよ。隣に移って腹部エコーするから。」

『ありがと』

隣の部屋に移ると、まだフライトスーツ姿の耕作が心配そうに立っている。

『…ごめんね？心配かけて…』

「いや、それより体調はどうだ？」

『体調は悪くないんだけど、お腹が張ってる…みたい』

「…みたい？」

『だって、妊娠するの初めてだし、どんな状況がお腹が張ってるっていうのか分からなくって…』

「あぁ、そういう事か。」

納得したように耕作が頷く。

緋山「ほら、診察台に座ってないで。早く横になって。」

座ったまま話していると、早く横になれと緋山に急かされてしまう。

緋山「藍沢さん、早く！」

『…藍沢さんて…』

緋山「何？あんた藍沢でしょ？」

そうだけどさ…未だに言われ慣れないんだよね…

緋山「ジェルのせるから、ちょっと冷たいよ。」

ジェルをお腹に乗せて、プローブをゆっくりと動かしていく。

「どうなんだ？緋山」

待ちきれなくなったのか、耕作が診察を急かす。

緋山「心拍はしっかりしてるし、エコー上では問題ない…けど、さっきの内診で、子宮頸管が3.3mmだった。」

『……』

緋山「臨月じゃないから、最低でも3.5mmは欲しいの。今日立ちっぱなしだった？」

プローブを片付けながら、緋山が確認する。

『オペが続いたから。』

緋山「どれぐらい？」

『う～ん、9時からさっきICUで座るまで？』

緋山「はぁ、原因はそれ。立ちっぱなしだったのと術中は19℃まで下げる室内に長時間いた事で、お腹に負担が掛かったんだと思う。」

『……』

「それで？どうすれば良いんだ？」