How to save a life 2 (ページ20)

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加賀美「コンサルは1件もなかった！」

『…じゃあ夜はいつも通りしっかり寝れたでしょ？』

コンサルが多過ぎて一睡もしてないのかと思ったのに…。

加賀美「俺はお前と違って、自分のベッドじゃないと安心して寝れねぇの！」

何言ってんのよ。そんな事言う人が自分のベッドじゃないと寝れないようなナイーブな性格な訳ないでしょ…

午前中はコンサルが掛かってくる事もなく平和な午前中を過ごしていた。

そのおかげもあって、溜まっていたレポートが進んで行く。

『ちょうど良いし、お昼ご飯食べに行こう』

いつコンサルが来るか分からないし、食べれる時に食べておかないとね。

ー翔陽大学附属北部病院職員食堂ー

昼食を乗せたトレイを受け取ると、救命もちょうど空き時間なのか耕作の後ろ姿が見えた。

白石「やっぱり言ってあげた方が良いと思う？」

藤川「なんて？それ強迫神経症だよーって？」

何の話をしているか分からないけど、何かチーム内で揉めているような雰囲気だ。

それに緋山の表情が険しい。

『何かあったの？』

耕作に隣に座って、小さな声で聞いてみる。

「フェローの指導方針でちょっとな。」

そう言いながら、耕作は自分のプレートに載っている鶏肉をわたしのお皿に移す。

『ちょっと！要らないってば！』

「それじゃ栄養が足りない。」

『足りてるから大丈夫。』

何度かその鶏肉がわたしと耕作のプレートを往復していると、後ろでガタッと大きな音がした。

緋山「じゃあ頑張って関わってあげなさいよ。チームリーダーは大変だね！」

捨てセリフを残して緋山が食堂から出て行ってしまう。

えっ、マジの言い争いだったの？

『ねぇだい』

大丈夫？と言おうとしたけど、それは耕作のある行動によって遮られた。

耕作のプレートに移ったはずの鶏肉がわたしのプレートにいる…

目が合うと早く食えと言うように耕作が顎で鶏肉を示してくる。

黙って違うテーブルに座れば良かった…

ー翔陽大学附属北部病院 ICUー

昨日オペをした患者の様子を確認して、椅子に座ろうとした瞬間に思いっきり右腕を誰かに引っ張られた。

『！びっくりしたぁ何、どうしたの？』

慌てて引っ張られた方を見るとフライトスーツを着た緋山が険しい顔をしてこっちを見ていた。

わたしを掴んでいる腕は小さく震えている…

『どうしたの？何かあった？』