How to save a life 2 (ページ16)

今日:21 hit、昨日:73 hit、合計:274,401 hit

16 ページ16

患者の思わぬ正体に戸惑ってしまう。

助けた方が良いのか？という考えが頭を過る。

藍沢「出血量は？撃たれてどれぐらいですか？」

警察「15分程度です、出血は現場にあっただけで1000c.cぐらいかと」

白石「1000c.cで心臓が止まるとは思えない。」

藍沢「弾丸が何か心臓に影響を与えたんだろう。すぐにオペ室に移して開胸しよう、また心臓が止まってもおかしくない。」

藤川「でも銃創だぞ？」

冴島「うちに銃創を扱った事のある医者はいません」

銃社会のアメリカと異なり、銃が法律で厳しく制限されている日本では銃創自体が珍しく、救命医でも一生の内に扱わずに終わる事もある。ましてや処置した事のある医者がいる方が珍しいのだー

藍沢「いるだろ、1人。

ERの本場アメリカ帰りのスペシャリストが。」

白石「たしかに、鬼頭先生なら！

すぐにコンサル頼むわ！」

すぐに白石がPHSを取り出して、コンサルを頼むべくダイヤルする。

相手は胸部心臓外科鬼頭百合

ー胸部心臓外科仮眠室ー

ppppppp

寝ていた鬼頭の頭元でPHSが鳴り響く

『はい、心外の鬼頭です。』

白石「救命の白石です。鬼頭先生、胸部と大腿に銃創を受けた患者がいて、今からオペ室に行くわ。頼める？」

『わかった、今行く。』

ー翔陽大学附属北部病院中央手術室ー

『どんな感じ？』

藍沢「大腿と心臓に銃弾を受けた。大腿は貫通してる、出血は1000程度だが、15分後に心停止して初療室で戻った。」

『わかった、心臓の処置を優先する。開胸します。』

Ns「わかりました。」

ppppppp

手洗いに行くタイミングで耕作の持っていたPHSが鳴る。

藍沢「わかった」

『どうしたの？』

藍沢「今から白車が2台来る」

2台…それじゃあ、救命の医者はこのオペには誰1人入れないわね。

さすがに前立ち(第1助手)なしでこのオペは厳しい

耕作もそれが分かっているから、救命に戻るべきか、オペに入るべきか悩んでいる。

『こっちは大丈夫行って。適当に誰か見つけるから。』

藍沢「ああ、頼んだぞ。」

耕作が救命に向かって走って行く背中を一瞬見て、オペ室のNsに声をかける。

『今日の脳外の当直って新海だよね？わたしが呼んでるって言って』

消毒とドレーピングを終わらせると同時のタイミングで、オペ室のドアが開く。

新海「相変わらず人使いが荒いな、女王様」