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＊
「A」
『あ』
サッカーを終え、それぞれが家、故郷に帰っていった頃。
Aはサッカー部の部室の前で声をかけられた。
「何してたんだ？」
『久しぶりに戻ってきたから、最後に見納めとしてね。それにロッカーに残ってた私物の回収』
手にぶら下げる紙袋を見て、声をかけた本人は“ あぁ ”と笑う。
「木野達が保管してたやつか」
『みたいだね、埃まみれか捨てられてるかなって思ってたんだけどね』
ジャージを大事そうに抱えるAを見て彼は目を細めた。
「遅くなったが、おかえり」
『ふふ……ただいま！』
ふわりと漂う風に乗り桜の花弁が舞う。
少しの沈黙のうち
「『あのさ』」
互いに口を開けば目を見合せて笑うと、Aは先にどうぞと譲る。
「 お前にずっと伝えたい事があったんだ＿＿＿＿＿＿＿ 」
その言葉の続きと差し出された手を見て、Aは頬を染めてあの日、あの時に伝えられなかった想いを込めて返事をした。
返事を聞いた彼はとても嬉しそうに、優しい目でAを見つめ返す。そしてAは1歩、また1歩と近寄り差し出された手を握ってはそのまま抱きついた。
『 ＿＿＿＿＿＿＿好きだよ 』
真正面からイタズラっ子のように笑って言うAに彼も笑って返した。
そして手を繋ぎ桜を見つめながら歩き出す。どうかこの先もずっと一緒に笑い合えるようにと。
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ビジュ(プロフ) - 完結おめでとうございます。少し寂しい気もしますが、完結まで作品を追えたこと嬉しく思います！本当に主人公は幸せになったんだなぁと…！これからも檸檬堂さんの作品を拝読できることを楽しみにしています(◕ᴗ◕) (3月6日 22時) (
レス) id: 529a911b17 (このIDを非表示/違反報告)
ユカミナ(プロフ) - 完結おめでとうございます！新たなお話も出るということで楽しみにしてますね！主人公も、今作主人公と真逆の弱々ナヨナヨな男主人公とかどうでしょう？ (3月3日 23時) (レス) @page21 id: a4557d672b (このIDを非表示/違反報告)
望(プロフ) - はじめまして、望です。この作品いがいと面白かったです。出来れば、恋愛なしの女主人公で、お願いいたします。 (3月3日 22時) (レス) id: 4646d44007 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：檸檬堂 | 作成日時：2024年2月13日 4時
