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暫く猫を抱えて歩いていると小さな子が何かを探しているのかキョロキョロとしていた。
そして私と目が合うと固まるが、腕に抱えている猫を見てはオロオロとし出す。
この子の飼い主だと分かると猫を下ろした。
『ほれ、飼い主が迎えに来たぞ』
虎「ンナァ……」
「虎くんっ！」
猫は下ろしたが離れようとはせず、足に擦り寄ってくる。
飼い主は余計に慌てだし、そして私も彼の言った言葉に反応して猫と思っていた虎を見る。
『…虎だったのか』
虎「ンナァっ」
『……飼い主が困ってるんだ、帰ってあげな。今度また来たらおやつぐらい用意しとくからさ』
すると虎は悲しそうな声で鳴くと飼い主の元に帰る。
彼は嬉しそうに、安心した顔をする。その様子を見届けた後その場から離れて部屋に戻ろうとすると、か細い声で呼ばれる。
「あのっ……あ、ありがとうございましたっ…」
『はーい、その虎可愛いね』
それだけ言い今度こそ離れた。
虎を抱えた子の元に、焦った顔をして駆け寄ってくる者が。
「五虎退っ」
五虎「いち兄！」
いち兄と呼ばれた者は虎を抱える弟の様子に安心するが、一瞬だけ見えた審神者の後ろ姿に顔を曇らせた。
「何もされなかったかい？」
五虎「だ、大丈夫でした。虎くんを審神者様が」
「そうか、何もされてなくて良かったよ」
五虎退に撫でられ心地良さそうに目を閉じ「ガウ」と鳴く虎を見て一期は微笑みそう言った。
五虎「虎くんが…審神者様に近づくなんて珍しいですよね……もしかしたら」
「五虎退、審神者には近づいてはダメだよ。何か合ってからでは遅いからね」
五虎「はい……」
「良い子だね。虎くんも見つけたんだ、部屋にもどろうか」
何も言わずに頷く五虎退の頭を撫でた一期は後ろを歩くと、優しく微笑んでいた顔からは表情が消えた。
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こころ - 更新されてる？！有難う御座います…！！！！これからも待ってます！ (2023年1月22日 8時) (
レス) @page28 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
こころ - 更新まってます…！ (2022年10月29日 10時) (レス) @page25 id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
やよ - 久しぶりに更新されてて飛んだ……らびゅ……← (2021年10月26日 19時) (レス) id: f3622d769a (このIDを非表示/違反報告)
やよ - すっげぇ好き……え、めっちゃ好き……え、えぇ好き……(語彙力)更新まってます！！ (2021年9月17日 15時) (レス) id: f3622d769a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩こんぶ | 作成日時：2021年9月12日 3時
