元ブラック本丸の幼女【刀剣乱舞】

059 ページ9

加州達は審神者瞳を見て、微笑んだ。


加州「なんだ、可愛いじゃん主」

宗三「僕と同じですね」


宗三は前髪をかきあげ、そして瞳を見せてくれると審神者はその頬に触れて、少しだけ表情が柔らかくなった。


『同じ…』

宗三「えぇ、僕と同じですよ。左右で瞳の色が違う方はあまりいないので、誇っても良いと思いますけどね」

一期「私は主殿の瞳、好きですよ」

薬研「だってよ、大将」

大和「あの人の眼が可笑しかっただけだね。僕は主の事全部ひっくるめて大好きだよ！」

乱「ぼくもー！」


加州「まだ、眼帯(これ)は主に必要？」


審神者が皆を見ていると、加州が微笑んで眼帯を手に取った。
すると、審神者はその眼帯に手を伸ばし首を横に振る。その顔はどこか吹っ切れたようにも見える。


『…多分、もういらない』

加州「良かった。堀川達が見たらびっくりするだろうね」

薬研「あぁ」


審神者が眼帯を外し、短刀達と話をする姿を見守る薬研達の顔も自然と笑顔になっていた。


暫くして、審神者は今剣と手を繋いで大きな木の近くにある、小さな花畑で花を摘んでいた。

今剣は三日月や岩融達の話をしながら何かを作っており、話を聞いていた審神者は優しく微笑む。


『つる兄は、三日じい達が大好きなんだね…』

今剣「はいっ！！……なので、三日月さまたちにもあるじさまのことをすきになってもらいたいです…あのおんなとちがうってことだけでも、しってもらいたい…」

『……つる兄の、気持ちが伝わると良いね』


審神者は暗い顔をする今剣の頭を、いつも堀川やみんながしてくれるのを真似して撫でる。
今剣は初めは驚いた様な顔をしたが、微笑むと審神者の頭を撫でた。


今剣「なでるのはぼくのやくめですよー！あるじさまにはまだはやいですっ！」

『元気、なった？力なれた？』

今剣「ふふん♪あるじさまのおかげでいやされましたよ」


そして今剣は微笑んだ後視線を手元の作っていたモノに向け、それを審神者の頭にのせると満足そうに笑った。


今剣「ぼくからのぷれぜんとです！よくにあってますよ！」

『お花…の、輪っか？』

今剣「はい、はなかんむり というんです。よくみるとほら……よつばのくろーばーもあるんですよ」

『…すごい…つる兄はすごいねっ』

今剣「大事にしてくれますか？」

『うんっ！』


審神者は貰った花冠に触れて気に入ったのか、今剣にぎゅーと抱きついた。

060→←058

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す