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俺は玄関で山田を待ちながら、初めて部活をしている山田を見に行ったときのことを思い出していた。


サッカーをする山田は、案の定、いや、想像以上にカッコよくて、最初は見惚れていた。


だけど、背の高いまた別のカッコいい同級生の男子と仲良くて。


近くに来てくれた知念に誰かと聞いたら、中島裕翔だって。


山田達と同じ中学校から来たみたいだった。


そりゃあ仲も良いわけで、俺なんかが気を咎めるのもおかしい話だけど、少し妬いた。


次の日も、その次の日も。


俺に気づいた山田は、いつも手を振って微笑んでくれる。


可愛くて、俺の癒しになった。


サッカーをするときも、走り込みをしてる時も、カッコいい。


でも、その信頼しているような、強い絆があるような、俺が知らない光をたたえてキラキラ光る目を向けるのは、いつも中島。


山田の大切な友達なのに、山田は、中島は、何も悪くないのに、2人の仲を良く思わない自分に嫌気が差して、ここ一ヶ月部活を見に行っていなかった。


今日は偶然会えて、帰りに誘ってもらえて嬉しかったけど。


「伊野尾ちゃん!!」


振り返ると、山田が急いで靴を履き替えていた。


俺の元に急いで来てくれるのはいつものこと。


なんでこんなに大事にしてくれるんだろう。


「山田、遅いよ。結構暇だった(笑)」


「ごめん!行こっか!」


山田はそう言うと、傘をさして先に歩き出した。


置いてかれないように急いであとを追う。


「山田、部活お疲れさま。知念は?」


ごく自然に聞いただけだったのに、山田は少しふくれる。


「いつも知念知念って。知念は知念でいのちゃんいのちゃんって言うしさ。仲いいですね!2人は!」


ごめん、可愛すぎて怒られても怒られた気がしない((


そんなこと言ったら絶対怒っちゃうだろーな。


「ごめんって!俺は山田一筋だもんっ!」


冗談紛れに告白♡なんつって。


山田はきっと気づかn


「本当?」


「ふぇっ」


急に真面目な顔になった山田が急に近くに来た。


なんで…。

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作者名:take a walk | 作成日時:2022年5月9日 18時

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