人気者の君 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:11 hit、合計:14,805 hit

2 ページ2

in side

高校に入学してから1つ、変わったことがある。

なんか…つけられてるんだよね。

最初は嫌がらせかと思って気味が悪かったけど、4日目くらいかな、勇気を出して視線がする方を見てみたんだ。

綺麗な顔をした少し背が低い同じ高校の同級生だった。

時々振り返ってみると、相手は視線を外すのが少し遅れて、今まで見てたのがバレバレでさ。

いつの間にか、好きになってた。

なんでずっと見られてるのかはわからないけど。

いつも隣に友達がいるのに、見てるのは俺って、自惚れてもいいかな?

って、最近思ってる。

「いのちゃん!最近いのちゃんのことずっと見てる子、凄く有名になってたよ!」

今元気にかけ寄ってきたのは大ちゃん。

小学生の頃からずっと仲がいい。

喧嘩なんてしたことない。

「ああ、あの子、綺麗な顔してるからねぇ。芸能人だったりする?モデルとか」

「違う違う、そういうことではないみたいだけど、クラス内の女子の間でまず人気になって、今や学年中の女子たちが惚れたっていう伝説が流れてる。名前は山田涼介」

え。

「すごいね、めっちゃ大事になってんじゃん。まあでも、山田くんは毎日俺を追いかけｔ…」

「それがさ、今日は山田のクラスで入学1週間記念の打ち上げをするみたいなんだよ」

は!?

「ど、どこで!?」

「駅前のカラオケ!」

な、なんと…今日の放課後は、あの子、山田くんのことを見れなくなりそうです。