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第34話 ページ37

その後、レポートを封筒に入れて五条の机に提出した3人は3時間程鍛錬をした後、解散することになった。いや、正しくは2人と1人にだ。伏黒は新しく買った小説を今日の内に読み切りたいそうだ。そしてAと釘崎は、渋谷に来ていた。

「これが渋谷!平日でも人多いわね!」
「人多すぎないか…」

若者の街または流行の街、渋谷である。本当ならAは趣味である絵描きをしようと思ったのだが、釘崎に「買い物に行くわよ!」と半ば無理矢理連れて来られたのだ。だが、あまり嫌な気はしていなかった。Aにとって、同級生の女子とする初めての買い物なのだ。むしろ少し気分が良い。だが、問題は。

「さぁ!まずはタピるわよA!」
「…何だこれ、カエルの卵?」
「違うわよ!デンプンよデンプン!萎えること言うんじゃないわよ!」

そう、Aは世間に疎いのだ。五条と出会ってから自分を強くすることしか考えてこなかったAにとって、若者の流行はまさに自分には理解できないものとカテゴライズされている。甘味の流行は五条伝いで何となくわかるのだが、タピオカを目にしたのは初めてだった。

「次はオシャレな服買うわよ!」
「いや、私あんま出かけないから服は…」
「はぁあ!?長い足持っておいてオシャレしないなんて言語道断よ!」

ぶち切れた釘崎に引っ張られて、着いたのは渋谷109。トレンドを取り入れた様々なショップがある建物。渋谷を象徴する建物と言える。釘崎に手を掴まれたまま、Aはファッションショップに入る。

「A、このロングスカートなんてどう?」
「どう、と言われても…」

目の前に出されたロングスカートは、淡い水色のスレンダーなものだ。足が長くて細いAにはピッタリだろう。セットになっている白いブラウスには黒いリボンもついていて清潔感が溢れている。ここでAは考える。

(本当に服には興味がないけれど、勧められたのを無下にするのもそれはそれで気が引ける。大した金額でもないし)

「良いんじゃない?ちょっと着てくる」
「よし、行ってこい」

試着室に入って着替え始めるが、その様子はとても慣れている。服には調味がないのに、だ。何故なら、中学に入ったあたりで五条に散々連れまわされたからだ。「これ良いね〜ちょっと着てみてよ」なんて言われながら桁が2つ多い服を試着され続けた。Aにとっては1種のトラウマである。苦い記憶を思い出しながら服を着替え、カーテンを開けると釘崎がこちらを見ていた。

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設定タグ:呪術廻戦 , 原作沿い , 五条悟   
作品ジャンル:アニメ
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ヨッシー(プロフ) - 内水 眞衣香さん» コメントありがとうございます!五条先生凄かったですね!アニメではまた違う美しさがありました!呪霊側との接触も上手く書けるように頑張ります! (2020年11月15日 11時) (レス) id: 27a5e91788 (このIDを非表示/違反報告)
内水 眞衣香 - 五条先生は目隠しを外したら、雪のように白くて素敵だと思いました。真人も登場して、これからの活躍が楽しみです!^_^ (2020年11月15日 11時) (レス) id: 57a8ad7f5a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヨッシー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/zyoui1/  
作成日時:2020年11月7日 20時

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