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「あ、やっと来たー、芹澤くん」
「…どうも、遅れてすみません」
「いいのよー…と、１日限定の子ね？」
本屋さんに入ると、優しそうな４０代くらいの女性が迎えてくれた。
「はい、AAです。
……バイトの経験が全くないのですが、頑張ります。」
「あら、頼もしいわね、
私は田中。今日一日３人でも大変だと思うけど、頑張りましょうね。」
「はい、」
「…頑張ります。」
……仕事なんだから。
私情を出すな、A。
・
・
「2038円のお買い上げです。………2000と40円、お預かりします、
2円のお釣りです、ありがとうございました、またお越しください。
いらっしゃいませ、」
ペコっとお客様に頭を下げ、次のお客様の対応をする。
………なかなか慣れてくると楽しいもので、一応特進科だから計算もできるし、案外楽しい。
「……すごいわ、Aちゃん。はやい。
………ひと段落したことだし、少し休憩してもいいわよ？」
田中さんの気遣いはとてもありがたい。
けれど、
「…いえ、大丈夫です、何かすることありますか？」
今は何かをしておきたかった。
「じゃあ…奥で本の補充をしてくれる？
芹澤くんもいるから、教えてもらって。」
「…はい、わかりました。」
………芹澤さんと、か。
…ううん、私情を出すなんて以ての外。
ちゃんと仕事は最後までやり遂げなきゃ。
「……芹澤さん、」
そう声をかけると、ビクッと肩を揺らす。
「…あ、Aさん、」
「本の補充をするように頼まれたのですが、」
「…あー、はい、こっち来てくれる？」
芹澤さんの丁寧な説明はわかりやすい。
「…あの、」
「ありがとうございます、いってきます。」
なにかを言いかけていたけど、今は仕事中。
仕事に専念しなきゃ。
「………」
芹澤さんも諦めたのか、もう声をかけてくることはなかった。
トントン、
本棚にひたすら本を並べていく。
(…わかってはいたけど。)
＿声をかけてくれないのが辛い。
____自分から拒んどいて何を言ってるんだって話だけれど。
______それでも話しかけて欲しかった。
…なんて、馬鹿げたことを考えてしまう私が大嫌い。
「………」
静かに涙が頬を伝う。
………仕事があったのが唯一の救いだった。
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那星月佳(プロフ) - みなさん» はい、必ず見ますね！楽しみです！ (2019年3月18日 21時) (
レス) id: 25acefb684 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 那星月佳さん» ありがとうございます！続編も見て頂けると嬉しいです！ (2019年3月18日 20時) (レス) id: 160134a9e7 (このIDを非表示/違反報告)
那星月佳(プロフ) - 受験お疲れ様でした。続編へも続くのはとても嬉しいです。今後も応援してます。 (2019年3月18日 19時) (レス) id: 25acefb684 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - まぃりぃさん» そうなんですか！お互い頑張りましょうね！ (2018年8月24日 12時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
まぃりぃ - お知らせ見ました！実は私もなんです…。頑張ってください！！応援してます♪ (2018年8月23日 23時) (レス) id: 6b8bf83b3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミナ x他1人 | 作成日時：2018年4月5日 15時
