風柱�� ページ49
秋の柱合会議で風柱に就任した不死川実弥という剣士は、強烈な第一印象を残していった。
なんと、初対面の輝哉に食って掛かったのだ。
剣士のことなんて駒としか思っていないんだろう、とか、最終選別は隊士の命を無駄にしている、とか。
そんなことを言って、大部分の柱に悪印象を与えた。
最後は輝哉に忠誠を誓っていたし、カナエとは例によって知り合いだったようなのでそれなりに上手くやっていけるとは思うが・・・。
辛かったんだろう。
そう、Aは思った。
あの輝哉に、初対面で食って掛かるほどのことがあったのだ。
下弦の壱との戦いで兄弟子を失ったそうだし、きっと他にも沢山の悲劇があったはず。
鬼殺隊に入ってから山ほど悲劇を見てきたが、実弥ほど危なっかしく見えたのは初めてだ。
柱合会議が終わってすぐに、Aは実弥に近づいた。
『よく頑張ったね。』
きっと死ぬほどの努力をしてここまで来たのだろう彼に、そう言ってあげたくなったのだ。
Aの行動に、実弥は面食らったようだった。
輝哉への威勢はどこへやら。
振り払う素振りもなく、ただ目を丸くしている。
少年のような表情が似合わなくて、少し笑ってしまった。
実弥の頭を撫でて、すぐに踵を返した。
他の柱たちは実弥の言動を𠮟っていたが、何も言えなかったので義勇と一緒に帰った。
道々、Aは義勇に話しかける。
『義勇君、どうして連れてきたの？まだ見ていたかったのに。』
あの人相の男が、柱に囲まれて困り顔をしている様子はとても面白かった。
実弥には悪いが・・・と、Aは思い返す。
「屋敷まで送る。」
的外れな答えを返してくる義勇を目で𠮟る。
義勇は目を泳がせて、本当に迷っているようだ。
わざとじゃないのならいい。
そう考えて、話題を変えてやることにした。
『カナエちゃん、実弥君のことも知ってるみたいだったね。』
「蝶屋敷には人が集まるから。」
『うん。』
義勇君も仲良くなれるといいね。
そう言ってみたが、義勇は彼のような人は苦手らしい。
「いつも怒っていそうだ。」
という。
剣技は義勇と互角くらいに見えるので、いい稽古相手になると思うのだが。
まぁ、柱くらいになってくると皆それぞれの強さを持っている。
稽古相手には不足しないので、それでも問題はないかもしれないが。
風柱も増えて、柱の座も徐々に埋まってきた。
しかし、実はいいことばかりではない。
炎柱の煉獄槇寿郎に、最近元気がないのだ。
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ひかる(プロフ) - ちーさん» ありがとうございます！励みになります。 (2022年6月2日 18時) (
レス) id: 97f5eb0e61 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - ooooさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2022年6月2日 18時) (レス) @page36 id: 97f5eb0e61 (このIDを非表示/違反報告)
oooo - え！！最高すぎます！！これからも頑張ってください！！ (2022年5月29日 10時) (レス) id: 79b285b7ae (このIDを非表示/違反報告)
ちー - ヤバすぎマジで好き！続きまってます！ (2022年5月23日 23時) (レス) @page20 id: 260906d624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひかる | 作成日時：2022年5月15日 10時
