水柱�� ページ36
『心配したんだよ。十二鬼月に挑むって聞いてから、手紙もなかったから。』
義勇を責めるような口調だが、顔には満面の笑みが浮かんでいる。
「先代水柱からの引継ぎがあって、忙しかった。」
だから、すまない。
そう言った義勇に、Aは驚いた。
(引継ぎなんてあったんだ・・・？)
先代水柱とはほとんど交流がなかったが、引退したのだろうか。
だが、それならば一言でも言ってほしかった。
そう、Aは思う。
そして引継ぎがあったとは。
Aはこれまでになかった「星柱」に新たに就任したが、水柱はこれまでにもいたという違いからだろうか。
そんなこともあるんだなぁ。
鬼殺隊について、新しいことを知ったAだ。
でも・・・と、Aは切り出す。
『無傷ではいかなかったみたいだね。』
からかうように、義勇の右の頬を指さした。
義勇の右頬には、土に突っ込んだような擦り傷がある。
「あぁ、これは・・・」
違うのだ。
と、義勇がもぞもぞと弁解する。
「錆兎と、大喧嘩してきた。」
『っ・・・あはは！』
笑い出したAを、義勇は不満げに見つめた。
「笑うな。」
『ふふふっ。大方、錆兎が水柱になるべきだ。とか言ったんでしょ？』
「何故わかった。」
むすっとして尋ねる義勇に、またもや吹き出しそうになるのを堪えて言う。
『わかるよ〜。ふふっ、変わってないみたいで、安心した。』
「A、相変わらず早いな・・・おや、これは。新しい水柱殿か？」
Aが笑っていると、槇寿郎がやってきた。
『煉獄さん、ご存知だったんですか？』
「いや・・・柱になると聞いていたわけではないが、合同任務があってな。水の呼吸を使うことは知っていたから。」
なるほど。
Aは頷く。
義勇が隣で軽く頭を下げた。
「炎柱殿、お久しぶりです。」
「これから柱として、よろしく頼む。君は水の呼吸の究極の型を編み出した剣士だからな。期待している。」
究極の型？
Aは首を傾げた。
隣にいた義勇に目を遣り、尋ねる。
『新しい型を編み出したの？義勇君。』
すごいじゃない。
そう目を輝かせるAに、義勇は戸惑ったように瞳を揺らした。
「いや、Aのように強くなれたわけではない・・・拾壱番目の型を作った。凪という。」
『水の呼吸、拾壱の型「凪」かぁ・・・格好いいね。』
敵を寄せ付けぬ義勇を想像して、Aは微笑んだ。
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ひかる(プロフ) - ちーさん» ありがとうございます！励みになります。 (2022年6月2日 18時) (
レス) id: 97f5eb0e61 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - ooooさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2022年6月2日 18時) (レス) @page36 id: 97f5eb0e61 (このIDを非表示/違反報告)
oooo - え！！最高すぎます！！これからも頑張ってください！！ (2022年5月29日 10時) (レス) id: 79b285b7ae (このIDを非表示/違反報告)
ちー - ヤバすぎマジで好き！続きまってます！ (2022年5月23日 23時) (レス) @page20 id: 260906d624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひかる | 作成日時：2022年5月15日 10時
