温泉�� ページ28
「カ〜」
温泉からもくもくと出る湯気を羽にあてて、つゆ羽が気持ちよさそうに目を細める。
「つゆ羽ちゃん、可愛い〜！」
先程からつゆ羽に興味を持っていた須磨が声を上げた。
バシャバシャと音を立ててつゆ羽のほうに向かう須磨を、まきをが𠮟る。
「迷惑でしょ！温泉で騒いだら危ない！」
「まあまあ、いいじゃない。私たちの他にはいないんだし。」
『まあまあ、まきをちゃん・・・』
喧嘩を始めそうになる二人を、雛鶴とAがなだめる。
四人は今、刀鍛冶の里の温泉で羽を伸ばしていた。
事の発端は秋の柱合会議でのこと。
天元が今度、刀を直してもらいに行くと言ったのだ。
「この間の任務で、刃毀れしちまってな。最近行ってねぇし、そろそろ一回行っとくかって。」
刀鍛冶の里？と首を傾げたAに天元は言った。
「Aはどうすんだ？刀、随分長く使ってんじゃねぇか。」
『そうだなぁ・・・最終選別の後に見てもらったきりだけど、まぁ、刃毀れもしてないし・・・』
そんなAに、天元は目を剥いた。
「は？いやいや。いくらなんでもそれは、横暴だろ。」
『横暴？』
「最終選別ってお前、何年前だよ。その間全く刀破損してないのはすげぇと思うけどさ。そろそろ一回、見てもらっといて方がいいんじゃねぇか？」
特に柱なんて、いつ十二鬼月と戦うことになるかわかんねぇんだからよ。
真顔になって、天元はそう続けた。
宇随の言うことにも一理ある。
そう考えたAは、天元と非番の日を合わせて一緒に行くことにしたのだ。
てっきり天元のみが来るのだと思っていたAは、里の宿の入り口で待っていた天元の嫁三人を見て驚いた。
Aがここに来ると聞き、三人も天元と来ることにしたのだと言う。
「やっとAさんと会えた〜！」
とはしゃぐ三人にそのまま連れられて、Aはあれよあれよという間に温泉に浸かっていたのだった。
『つゆ羽、それ、気持ちいい？』
まだ湯気に当たっているつゆ羽に目を向けて、Aは尋ねる。
「アッタカイゾ！」
『そっか。それは良かった。』
こんなに湯気に当たって羽が重くならないのだろうか、と心配していたのだが、つゆ羽は気にしていないようだ。
それなら大丈夫だろう。
Aは、つゆ羽のことは放っておくことにした。
ところで、と話題を変えたAに、まきをも須磨から手を離してこちらを向く。
『三人は、どうして私のことを知ってたの？』
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ひかる(プロフ) - ちーさん» ありがとうございます！励みになります。 (2022年6月2日 18時) (
レス) id: 97f5eb0e61 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - ooooさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2022年6月2日 18時) (レス) @page36 id: 97f5eb0e61 (このIDを非表示/違反報告)
oooo - え！！最高すぎます！！これからも頑張ってください！！ (2022年5月29日 10時) (レス) id: 79b285b7ae (このIDを非表示/違反報告)
ちー - ヤバすぎマジで好き！続きまってます！ (2022年5月23日 23時) (レス) @page20 id: 260906d624 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひかる | 作成日時：2022年5月15日 10時
