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「こんなに美味しい血を大量に流して…これじゃあもう死ぬわねぇ。…それで？これはいったいどういうことかしら？フェリド・バートリー」
フェリドは嗤い、むくりと起き上がる。
「これはこれは。我らが吸血鬼の女王クルル・ツェペシ。それに女帝A・セオフィエル。君達はいつ見ても綺麗だねぇ」
女帝なんてガラじゃないけど。
と、内心思いながらもただ微笑んだ。
「あらありがとう。あなたも相変わらずいやらしい顔で笑うわねぇ」
「ひどいなぁ。人間に頭を銃で撃たれたばかりなのに、君達への愛の力でなんとか笑顔を作ってるんだよ？」
『あはは』
愛だって。フェリドにそんなものを抱かれてもなぁ。嫌われてるよりかいいけどさ。
そう思いながら百夜孤児院の、茜ちゃんの亡骸の側に行くと見下ろす。
頸動脈を切り裂かれて即死だな。
可愛らしい女の子だった。ミカのことが好きで、家族のことを大事にしていた優しく明るい、普通の女子。
膝をつき、手を伸ばして恐怖に見開いている瞳の瞼を下ろしてやる。
「あは。愛？あなたが愛しているのは私の持つ権力でしょう？」
「ふふ。それも好きだけどね」
「それで？第七位始祖のあなたが、たかが人間の子供に撃たれた？冗談でしょ。そんな戯言、誰が信じる？」
「でも事実だ」
「いいえ、あなたはワザと逃した。私が飼っていた《天使》を」
クルルはフェリドがそれを知っているのか試している。
「一人は逃げ、一人は死にかけている。この事件に弁解ができるというなら今すぐ…」
「いや〜弁解すべきは君のほうじゃないかなぁ？天使の呪いに触れるのは、吸血鬼の世では法に触れるはず。僕が上位始祖会に一言言えば…」
と、そこでクルルの纏う空気が変わったのを感じ取る。
アルカーヌが私の肩に乗ってきたので頭を撫でた。
しかしフェリドも他人の神経を逆撫でするの好きだよなぁ…というか得意だよなぁ、ほんと。
「…え？よく聞こえなかった。上位始祖会に、なに？」
「だから〜僕がこの件を…」
フェリドの言葉は続かなかった。クルルが彼に向かって攻撃したから。
小さな身体からは考えられないほどのスピードとパワー。
フェリドとて弱いわけではないが、第三位には遠く及ばない。
冷めた眼差しで一方的な攻防を見守ると、すぐに決着がついた。
「あは。よく聞こえなかったんだけど。もう一度言ってくれる？」
腕を切り飛ばされ、倒れ込んだフェリドの胸元を足で踏み付け、凄絶な笑みで見下し嗤うクルル。
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レイ(プロフ) - 露亞さん» 私の妄想満載の小説を素晴らしいだなんて…！ありがとうございます！のんびり更新していきますので、また良かったら読んでみてください！ (2020年6月15日 18時) (
レス) id: e8675e311e (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - ウルド様ァァァあ”あ”ウルド様！！！素晴らしい小説ですね！！！更新頑張ってください！！！！！ (2020年6月15日 18時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年6月6日 21時
