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「優さん！！」
「優ちゃん！！」
「ア…アァ…！」
ジュルルルッ、と血を啜る音が聞こえる。
彼女の手を掴み、逃げようと踠いていた優さんだったが、やがてダラリと手足を伸ばした。血を失い、気を失ったのだろう。
彼女が口を離して優さんの身体をドサリと落とすのを慌てて受け止める。
「ゆ、優ちゃんに何をするんだA！？」
『うるさいから眠らせただけだよ。死んでない』
唇についた血を赤い舌で舐め取るAと呼ばれた女は私を見て瞳を細める。それに、自分の鬼が警戒したのを感じた。
『…なんだろう、これ』
彼女は私に手を伸ばしてくる。慌てて、
「しーちゃん！」
『！』
自分の鬼呪装備ー四鎌童子を顕現させて薙ぐが、簡単に指3本で止められてしまう。
『…≪しーちゃん≫？…まさか、』
何かを考えるように顎に手を当てていたAさんだが、鎌から手を離して不意に後ろを振り返る。
『囲まれてる。数は…二百くらいか。長く身体を動かしてなかったし相手をしてもいいけど…いや、やっぱりバレたら面倒だな…』
「うわっ！？」
「わっ。ミカちゃんが飛んできた〜」
そう呟くと同時に白虎が襲いかかってくるも彼女はミカさんを銀髪の吸血鬼の方に投げ飛ばし、容易くそれを剣で斬り裂いた。
『引き時か。…ねぇ』
Aさんは私に視線を向けると言葉を続ける。
『君の鬼の名は？』
「…何故、そんなことを聞くんです？」
『興味がある。いまここで答えるか、サングィネムまで連れて行かれるか、どちらでも好きな方を選んでいいよ』
凪いだ瞳が私を見下ろす。
ここで私が答えなければ、彼女は本当に連れて行くだろう。大人しく答えた方が賢明だ。
「……、四鎌童子」
『四鎌童子…シカマドウジね。…はは。なるほど』
彼女は、しーちゃんの名前を聞くとおかしそうに笑う。
それに、鬼が反応したのを感じた。
ーああ、バレたかな。
バレた、とはどういうことだろう。まさか、知り合い…とか。鬼は吸血鬼の成れの果てだから。
『日本に来て正解だった。どいつもこいつも動き出したしね。さて、どうしたものか』
「轟け。雷鳴鬼」
ーバリバリバリッ
凄まじい雷電がAさんを襲う。
彼女は難なくそれをひらりと避けるが、避けた先には柊暮人中将が刀を構えて待っていた。
「死ね、吸血鬼」
振り下ろされる刀。
ーガキィィィインッ
しかし彼女はそれを剣で弾くと宙に飛ぶ。
だがそこにも、次の罠が仕掛けられていた。
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レイ(プロフ) - 露亞さん» 私の妄想満載の小説を素晴らしいだなんて…！ありがとうございます！のんびり更新していきますので、また良かったら読んでみてください！ (2020年6月15日 18時) (
レス) id: e8675e311e (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - ウルド様ァァァあ”あ”ウルド様！！！素晴らしい小説ですね！！！更新頑張ってください！！！！！ (2020年6月15日 18時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年6月6日 21時
