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「あ〜A様、お帰りなさ〜い♪」
サングィネムに到着すると、そこにはフェリドがいた。
彼はへらへらと軽薄な笑みを浮かべて私を見てから、ウルド達に視線を向け軽く頭を下げる。
「これはこれは、ウルド・ギールス様。それにキ・ルク様も…お久しぶりでござ…」
「口上はいい。おまえが出迎えか」
「はい。クルル様の城までお連れしろと仰せつかっております」
「なら案内しろ」
「はい。では、こちらへ…」
フェリドは一度私を見ると、踵を返して歩き出す。
彼を先頭に、ウルドと私、後ろにルク、その後ろにルークとサラが続く。
サングィネムを闊歩する私たちに頭を下げる一般吸血鬼たちが珍しいのか、子供たちは物陰から怖がるように、だが好奇心でこちらを見る。
「すげー。なんか鬱々としてますね、ここ」
『そう？ロシアは違う？』
「ここよりはマシなんじゃないかと」
まぁ確かにサングィネムの空気は良くないと私も正直思っているのだが、ここの統治者であるクルルが改善する必要はないと言ってしまっているのでどうしようもないのだ。
『改善すればいいのにね』
「女王様は興味なし？」
『うん。必要最低限だけ与えとけばいいだろみたいな』
「なるほど。でもまぁ、ロシアの方も最初はそんな方針でしたけど、A様のアドバイスのおかげで変わりましたね」
『そう？それは良かったよ』
ウルドに統治方法について相談を受けたので、色々案は出していた。それが上手くいっているのならば喜ばしいことだろう。
「クルル様はいま、色々と頭を悩ませていらっしゃいますからねぇ…その余裕がお有りではないんですよ〜」
そこに口を挟んで来たフェリドを一瞥する。
『その半分以上の原因は君だけどね、フェリド』
「ええっ！？僕はこんなに頑張っているのに〜」
『はは。君の頑張りは嫌がらせに向いてるでしょ？』
「いえいえ、そんなことないですよ？僕はクルル様が大好きですからね」
フェリドの《好き》は正直狂ってると思うのだが。
『それ、クルルの前で言ってごらんよ。また腕を吹き飛ばされるからさ』
「そんなぁ〜」
「いいじゃん、飛ばされとけよ」
「えぇ〜ルク様酷いですねぇ」
と、くだらない会話をしていたらクルルの屋敷に着いた。その中に入って行き、応接間へと向かう。
「クルル様、お連れしましたよ〜」
「来たわね。入りなさい」
扉をコンコンとノックし、入室の許可を得るとフェリドが扉を開けて入るよう促してきた。
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レイ(プロフ) - 露亞さん» 私の妄想満載の小説を素晴らしいだなんて…！ありがとうございます！のんびり更新していきますので、また良かったら読んでみてください！ (2020年6月15日 18時) (
レス) id: e8675e311e (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - ウルド様ァァァあ”あ”ウルド様！！！素晴らしい小説ですね！！！更新頑張ってください！！！！！ (2020年6月15日 18時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年6月6日 21時
