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「＿＿＿＿A」
耳に心地良く残るバリトンボイスが私の名前を呼ぶ。
「会いたかった」
ぎゅうぎゅうと私を抱き締めるウルドの背中に腕を回すと口を開く。
『私も会いたかったよ、ウルド』
すりすり…と彼の胸元に頬をすり寄せていると、少し身体を離されて顔を上げさせられ、頬に唇が触れた。次いで額や鼻先、目蓋にもされ…そして最後に唇にも愛おしげにキスを贈られる。
「やっと会えたな」
唇を離し、ウルドは満足げに少し目尻を下げた。
『そうだね。ごめんね、わざわざ日本まで来てもらって』
「私が行かなければ来ないようだったからな」
『あはは』
耳が痛い。
乾いた笑い声を上げる私に小さく息を吐くと、ウルドは身体を離した。
それになんだか少し寂しいな…と思っていたら、彼が耳元に唇を寄せる。
「…暫くは、嫌というほど私の相手をしてもらうからな」
低く、艶のある声で囁かれ耳朶を柔く食まれると、背筋がぞわりと粟立った。色んな意味で。
顔を離したウルドを見上げると、完全にロックオンした目付きで…ああ、詰んだなと悟る。
『…お手柔らかにどうぞ』
「A次第だ」
『うわー』
貞操の危機である。
どうにかして、少しでも回避することが出来ないかなぁと思っていたら輸送機が着陸した。そのドアが開かれる。
「A様〜♪」
そこから現れたのは、ウルドの部下であるキ・ルク第五位始祖。
にこにこと笑みを浮かべながら私の前まで来ると、右手を取ろうとする。
…が。
ーぱんっ
『…』
「…」
「…」
沈黙。
何故なら、ウルドがルクの手を私に触れる前に叩き落としたからだ。
『…ウルド君？』
「Aに触るな」
『えー…ちょっとぉ…』
「あはは。ウルド様の独占欲全開ですねぇ。…ま、いいです。四年ぶりなわけですし、我慢しますよ」
『ごめんねルク』
「いえいえ〜A様にお会い出来ただけでも嬉しいので」
にこにこと気にした素振りも見せずにそう言ったルクの方が大人に見えてしまう。いい子だ。
「お久し振りです、A様」
「お久しぶりです」
『ああ、ルークにサラか。久し振りだね』
遅れてルクと同じくウルドの部下である一般吸血鬼のルーク・セオラインとサラ・セオラインが私に向かって頭を下げるので、上げるよう促す。
彼らは実の兄妹だ。誰の子供だったかは忘れたが。
『よし。じゃあみんな揃ったし、行こうか』
「一人か？」
『そうだよ。フェリドが来ようとしたけど拒否した』
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レイ(プロフ) - 露亞さん» 私の妄想満載の小説を素晴らしいだなんて…！ありがとうございます！のんびり更新していきますので、また良かったら読んでみてください！ (2020年6月15日 18時) (
レス) id: e8675e311e (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - ウルド様ァァァあ”あ”ウルド様！！！素晴らしい小説ですね！！！更新頑張ってください！！！！！ (2020年6月15日 18時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年6月6日 21時
