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『え？』
あの事件から数日後。
ウルドと通信を繋げていた私は思わず声を上げる。
そんな私をどこか据わった眼差しで見据えながら、彼は淡々と言う。
「日本へ行く」
『え…そうなの？』
「いつまで経ってもおまえが帰ってくる素振りを見せないからだ。もう四年も会っていない」
『…あー…』
世界が崩壊してから、私たちは一度も会っていない。それは事実だ。
ちら、とウルドを見ると彼はもう…不満げというか、完全に不貞腐れているような感じだった。
まぁでも私も悪い。世界が崩壊し、色々と忙しかったのもあるが、四年もウルドの元に帰らなかったのだから。…うん、拗ねるな。
いや勿論彼に会いたかったのだが、あまり日本を離れたくなかったのだ。私が離れた時に何かが起こってしまったら面倒だから。
『…そうか。でも、うん。会えるのは嬉しいね』
「明後日に着くよう発つつもりだ」
『行動が速い』
「どこにも行くなよ」
『流石に行かないよ。ウルドに会えるのに』
そこまで空気読めないわけではないと思うのだが。
『クルルには言ってるの？』
「ああ。くれぐれも日本でいちゃつくなと念を押された」
『あはは。なるほど。まぁ確かに滞在するのはあの子の屋敷だろうしね。…ダメだよ？』
と、一応私も念を押しておく。何がとは言わない。
「外ならいいのか」
『外…いや…外もちょっと嫌だなぁ…』
「ならどこならいいんだ」
『いや、そもそもそれ前提で来るのをやめようよ』
「Aが足りない。触れたい」
『うん、触るのはいいよ。でも、シないよ？』
「…ならロシアに来い」
『んー…』
と、顎に手を当てて考える。
ミカのことが気掛かりなのだが…しかし、長くウルドを放っていたら大変なことになりかねない。私が。
でも日本で血を飲まれたり、抱き締められたりキス以上の事をされるのもちょっとなぁ…。
たぶん、推測でしかないが暫くは何も起こらないだろうしロシアに戻ってもいいか？
『ううーん…』
でも、そう言って何か起こったら嫌だしなぁ。それは推測でしかないのだから。
『…』
「…」
『ねぇ、やっぱり…』
「そうか。では、日本でやるしかないな」
ウルドは淡白に見えて意外とぐいぐい来る。彼曰く、自分が私を支配していると、自分のものだと実感出来るし、自分にしかその姿を見せないから嬉しいらしい。とんだ独占欲である。
まぁ別に私だって、それは嫌いではないのだけれど。というか好きだし。ただ、場所は選びたい。
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レイ(プロフ) - 露亞さん» 私の妄想満載の小説を素晴らしいだなんて…！ありがとうございます！のんびり更新していきますので、また良かったら読んでみてください！ (2020年6月15日 18時) (
レス) id: e8675e311e (このIDを非表示/違反報告)
露亞(プロフ) - ウルド様ァァァあ”あ”ウルド様！！！素晴らしい小説ですね！！！更新頑張ってください！！！！！ (2020年6月15日 18時) (レス) id: 5fe7b44b45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年6月6日 21時
