イラナイ…何もかも (ページ9)

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輝きをなくしているページ9

一期side
五虎退と背丈もそう変わらない幼女は、殺してといいながら自分で刀を食い込ませてきた。
幼女の瞳には恐怖も悲しみもなく同じ年位のこなら友達と遊び回っている年頃なのにその様子もなく、瞳は輝きをなくしていた。
体はとても細く表情がない。
私は無意識のうちに刀を幼女の首から離していた。
なぜか私はこの幼女を護りたいと思ってしまった。
一期)主……申し訳ありません…
そう言うと幼女は私のお腹に手を当てたすると光が私を包み体が軽くなったような気がした。
次の瞬間、痛々しいほどあった傷がなくなっていた。多分手入れをしてくれたのだろう。五虎退もいつの間にか傷がなくなっていた。
(まお))体の調子はどう？
幼女はやはり表情を変えず聞いてきた。
五虎退)羽が生えたように軽くなりました。
ありがとうございます！
もう五虎退は心を開いている。
(まお))そう……良かった。
そう言い部屋を出て行こうとする幼女を引き止めた私はこう言った。
一期)私と五虎退を治していただきありがとうございます！お礼に何をしたら良いでしょうか？
五虎退は驚いていた、一期が急に土下座をしたからだ。
言った自分も驚いている。
ちょっと間をあけて幼女は口を開いた。
(まお))じゃあ……怪我をしている人を連れて来て…
物が欲しいというのかと思っていたから驚いた。
物ではなく『怪我をしている人を連れて来て』
と幼女はいったのだ。

この幼女は少し、いや、かなり変わっている。
もっと幼女について知りたい。

と私は思った。