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確かにAちゃんと樹は最近、仲が良いというか、以前より距離が近くなっていた。俺だけじゃなくAちゃんの友達の目からもそう見えるらしい。
「……」
まただ。胸のあたりがむかむかとする。良くないと解っているのに、バッシングをする手つきがやや乱暴になって、食器と食器を重ねる時にカツンと大き目な音を立ててしまった。
「気をつけろよー」
それを今は偶々近くにいた樹に軽い口調で窘められる。
「わかってるよ」
答える口調がぶっきらぼうになって、樹がちょっと驚いた顔をする。その顔を見て、俺もしまったと思った。
「ならいいけど」
けれど、場所が場所なので、樹はそれ以上は何も言わずのそそくさとキッチンへと向かった。
/
「すみませ、」
その声のその言葉が耳に届いた時、比較的手が空いていた俺は考えるよりも先に声を出していた。
「はい。今伺いまーす」
樹と違って俺はいつもはお客さんともそんなに話さない。だけど樹がやってて俺が駄目という訳はないだろう。Aちゃんとチアキと、久しぶりだったけど、ナッちゃん。一人だけ初めましての子がいたけれど、チアキからよく4人で遊ぶという話を聞いていたからそれがコハルちゃんなどだとすぐに解かった。
もちろん仕事中なのでそんな長いは出来なかったけれど、軽く言葉を交わす。
「Aもこんな感じなの？似合いそう」
「めっちゃ似合ってるよ」
アルビコッカの服装の話になって、俺はつい、前のめりにそういった。大学でのカジュアルな服装も似合ってるけど、アルビコッカでの服装は、それはそれで似合っていると思っていたから。ちなみに今日はナッちゃんの誕生日という特別な日だからなのか、そのどちらでもなくて、こういう言い方が良いのかはわからないけれど、いつもよりもオシャレで女の子らしい格好だった。それはAちゃんだけじゃなくてみんなそうだったんでけど。
——なんか、デートに行く時の服装みたい。
なんて考えが頭に浮かんだからだろうか、急に落ち着かなくなる。
「っ、いや、うんそうだけど、別に普通だよ」
そうこうしている内にAちゃんが少し顔を赤くして恥ずかしそうに笑った。
「……っ、」
体温が上がる。可愛い、と率直に思ったのを、自分の中で誤魔化せなかった。
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夕色(プロフ) - あずみさん» 長いのに一気読みありがとうございます……！コメント嬉しいです。今後も慎太郎の格好良い所書けるように頑張りますねー！ (2月12日 20時) (
レス) id: f0afa3630e (このIDを非表示/違反報告)
あずみ(プロフ) - 一気読みしてしまいました…！慎太郎くんかっこよくて最高です！笑 めっちゃきゅんきゅんドキドキしてます！！^^ これからも更新楽しみに応援させていただきますね！！ (2月11日 23時) (レス) @page39 id: fffeedeac5 (このIDを非表示/違反報告)
夕色(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございますー！樹先輩については書きたいような、ずっと本当の所は解らないままでいて欲しいような……って感じです！ (11月30日 22時) (レス) id: f0afa3630e (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - 慎太郎サイドだ！主人公ちゃんを応援したいが、樹先輩も気になる。 (11月29日 6時) (レス) @page19 id: 9bdd0af86e (このIDを非表示/違反報告)
夕色(プロフ) - ★mmiioo★さん» なんかなかなか煮え切らない展開が続きますがきょも共々生温かい目で見守っていただけると嬉しいです。頑張れ慎太郎！って思いながら書いてます😌。 (11月23日 23時) (レス) id: f0afa3630e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕色 | 作成日時：2023年10月17日 12時
