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「Aからあんな連絡くるの、初めてだったから」
「あー、うん。いや、なんか驚かせてごめん。そんなめちゃくちゃ深刻って訳じゃないんだけど、なんか他に話せそうな相手浮かばなくて」
「お前友達少ないもんな」
「北斗に言われたくない！」
いつもの調子のやりとりに肩の力が抜ける。
「どうしたの。いつも一緒の三人の内の誰かと喧嘩でもした？」
北斗は友達が少ないことも知っていれば、その少ない友達が誰かも概ね把握していた。
「喧嘩ってゆーか、まあ、うんちょっと色々あって」
「色々って？」
当然の疑問だった。私は反射的に濁すような事を言う。
「具体的に話すのはちょっと、難しいんだけど。チアキにキツくあたっちゃって、すぐに謝ったんだけどまだ気不味いままとうかなんというか」
「チアキって、ジェシーの彼女の子か」
「そう」
「珍しいね。Aが誰かにキツく当たるなんて」
「その、色々あって」
「でもその"色々"は俺は俺には話せないんだ？」
「っ、」
最もな指摘に言葉に詰まる。確かにこちらの事情を話さずにアドバイスを求めるのも変な話だ。でも北斗は多分詳しく聞かないで欲しいといえば、分かったと言って私の断片的な話を聞いてくれるだろう。なんとなく、昔の事があったから、北斗に慎太郎君のことは話し辛かった。
——でも、それでいいのかな。
今の北斗は私の事を友達だと言ってくれている。その北斗に昔の事を気にしてちゃんと話ができないというのはそれはそれで失礼な気もした。
「……A？嫌なら無理に話さなくてもいいよ別に」
黙り込んでしまった私北斗が声を掛ける。その声が優しくてなんだか泣きそうになった。
「嫌なわけじゃないよ。ただ上手く話せるか分かんなくって」
「いいよそれでも。聞くから」
この言葉に背中を押されて、私は慎太郎君から電話がかかって来たあの日のことをぽつぽつと話始めた。
/
「それで自分が慎太郎君のことが……その、好きだって気づいて」
チアキにも樹先輩にもバレているけれど、それは向こうからだったから、自分からその事を伝えるのには緊張が伴った。いざ口にしてみると急に実感のようなものが強くなって、体温が上がる。
「あーーーー」
恥ずかしさを誤魔化す為にすぐにでも続きを話そうとと思ったけれど、北斗の低く響く唸り声に流石に中断せざるを得なかった。
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夕色(プロフ) - あずみさん» 長いのに一気読みありがとうございます……！コメント嬉しいです。今後も慎太郎の格好良い所書けるように頑張りますねー！ (2月12日 20時) (
レス) id: f0afa3630e (このIDを非表示/違反報告)
あずみ(プロフ) - 一気読みしてしまいました…！慎太郎くんかっこよくて最高です！笑 めっちゃきゅんきゅんドキドキしてます！！^^ これからも更新楽しみに応援させていただきますね！！ (2月11日 23時) (レス) @page39 id: fffeedeac5 (このIDを非表示/違反報告)
夕色(プロフ) - ★mmiioo★さん» コメントありがとうございますー！樹先輩については書きたいような、ずっと本当の所は解らないままでいて欲しいような……って感じです！ (11月30日 22時) (レス) id: f0afa3630e (このIDを非表示/違反報告)
★mmiioo★(プロフ) - 慎太郎サイドだ！主人公ちゃんを応援したいが、樹先輩も気になる。 (11月29日 6時) (レス) @page19 id: 9bdd0af86e (このIDを非表示/違反報告)
夕色(プロフ) - ★mmiioo★さん» なんかなかなか煮え切らない展開が続きますがきょも共々生温かい目で見守っていただけると嬉しいです。頑張れ慎太郎！って思いながら書いてます😌。 (11月23日 23時) (レス) id: f0afa3630e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夕色 | 作成日時：2023年10月17日 12時
