キミが遺した、最期の唄［黄］*

p.15 : いまの気持ち ページ16

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俺の顔をみて、


子供みたいに泣きじゃくって、





今日までの半年間


一人でどんな想いで過ごしてたんだろうって、


考えただけで胸が痛くなる。









「苦しかったよね、辛かったよね、」


って言ったら、


「こわかった、会いたかった、」って。








身体のこととか他にもいろいろ


聞きたいことは山積みだったけど、





今はそんなことどうだっていい。





ひとり寒くて凍えてしまっていた心を


そっと温めてあげることが一番だと思った。









「てごし、おれ...」


「うん、なに？」






「心配、かけたくなくて、


勝手にいなくなって、それなのに、...っ、」


「...大丈夫、ゆっくり話して、」






「...それなのに、もう、ひとりで、


がんばるの... つらく、なっちゃって...っ、」


「うん...」






「だから、...何回も、屋上、行って、


死のうと、思ったのに、無理だった...」









そんなにも追い詰められていたことを、


どうして今日まで


気づいてあげられなかったんだろう。





悔しかった。









「ごめんね... 一人にして、ごめん...





でも、死なないでくれて、


生きててくれて、ありがとう...」









事件だったらどうしよう、


事故だったらどうしよう、





もう二度と、会えなかったらどうしよう、





本気でそう思ってた。









だから今伝えたいのは






生きててくれて、ありがとう。






ただそれだけ。







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