11話 ページ13
____________
千佳「(大丈夫。私は見つからない。落ち着いて………自分を空っぽにするの………)」
自分を空っぽに………
千佳は出現したトリオン兵に見つからないように、自分の気配を消そうとしていた。それはまるで気配の消し方を知っているかのように。
千佳「…………………。」
千佳は気配を消し、トリオン兵が去るのをじっと待つ。しかし、それはﾋﾟﾛﾘﾛﾘﾛという携帯の着信音に邪魔されてしまった。
千佳「はっ！……」
一度通り過ぎていったトリオン兵が携帯の着信音に反応し ｽﾞｼﾝ ｽﾞｼﾝ と音を立て此方に向かってくる。
千佳「…………………‼️」
直後、ﾄﾞｫﾝとけたたましい轟音が響き、民家が破壊された。その状況からしてもう千佳は助からない……。しかし、
千佳「………‼️遊真くん………!?」
間一髪遊真が千佳を助けた。
遊真「レプリカ、トリガー使って大丈夫か？」
レプリカ「………待て。付近でボーダーが戦闘を開始している。トリガーを使うのはまずい。今、修がこちらへ向かっている。」
遊真「おっ、じゃあ修に任せるか。」
レプリカと遊真の会話に千佳の聞いたことのある名前が出てきた。
千佳「「オサム」……………？」
_____________
一方修の方ではﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞと轟音を立てて警戒区域内を歩くトリオン兵が見えた。
修「トリオン兵………‼️」
そう一言呟いた修に対してレプリカが作った通称「豆レプリカ」が答える。
豆レプリカ「中型トリオン兵「バンダー」だ。遊真はあの付近にいる。バンダーは捕獲用兼砲撃用のトリオン兵だ、砲撃直後の眼を狙え。」
トリオン兵の種類、弱点、タイミングを端的に教え、修に指示を出す。それに修は力強く答えた。
修「わかった！トリガー起動‼️………こっちだ近界民‼️」
そう叫び、修はトリオン体へと換装した。その頃少女は出現したトリオン兵を倒す玄界人を観察していた。
A「あれって……トロポイの…「自律型トリオン兵」!?珍しいな……。にしても白髪の子…生身であの身体能力は凄い…トリオン体になったらどうなるんだ？」
向こうでは争ってばかりで相手をろくに見ることなど無かった。しかし、こちらに大きな争いはなく時折来るトリオン兵の駆除のみ。少女の趣味である「人間観察」が捗った。
一方、修はバンダーを倒すべく奮闘していた。修に向かってバンダーが砲撃をする。すかさずシールドを展開、間一髪で避ける。そして間髪いれず弾を撃ち込んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夜月 | 作成日時：2018年12月9日 8時
