繋げ！②【ハイキュー】 (ページ9)

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雀田「ふぅ、終わった〜！」

『大分あったね、もうランニング終えてみんな戻ってきてるだろうしドリンク作ったら体育館行こっか』

谷地「シャチ！！！」

『今日は一発目からネコ対カラスだね、仁花ちゃん』

谷地「は、ハイっす！！！」

『仁花ちゃんはバレーボール未経験なんだっけ？』

谷地「そっ、そうであります！！」

今は仁花ちゃんと2人でドリンクを作るべく水道の近くまで来たのだけれど、大変元気があってよろしい。

でも敬礼をしたり言葉遣いがどこかおかしかったり、やはり可愛らしい。

『じゃあ、仁花ちゃんから見たみんなのバレーはどう？』

谷地「え、っと…触ったら腕もげそうだなって……」

『確かに確かに。木兎くんのとか絶対折れるよね〜』

谷地「折れッ？！ヒエェ」

『でも、私も虎のスパイクは取ったことあるよ。あ、虎って言ってもわかんないか、あの、音駒のモヒカンの』

谷地「分かります！」

『腕が耐えられなくって折れちゃうことはあるだろうけど、コースにちゃんと入って、正しい場所でレシーブの体勢を整えていれば初心者でも綺麗なAパス返せるんだよ。あんまり難しい競技じゃない』

谷地「そうなんですか、えと、A…パス？」

『ごめんごめん、難しかったか。
Aパスっていうのは、セッターの頭上に綺麗に返るパスのこと。烏野は影山がハイスペックだからあまりその感覚薄いかもしれないけど、音駒はだいたい綺麗なAパスだからサーブレシーブ見てて』

谷地「はい……」

『どうかした？』

谷地「バレーボールの話をするA先輩は、凄く楽しそうだなって思って……いつか先輩のバレーボールも見てみたいです」

いつもだったら、もっと申し訳なさそうというか、遠慮がちに言うのにそれだけはハッキリと伝えてくれた。

『そうだね、いいよ。見せたげる。
自分で言うのもあれだけど、私結構優秀なプレイヤーだったんだよ』

谷地「ちなみに、ポジションは…？」

『幼少は小柄でネットから手が出なかったから守備要員だったんだけど、小学生の終わりごろからグングン背が伸びて、中学はセッター！』

谷地「てことは、リベロ？と、セッターですね！」

『そうそう！』

谷地「リベロってことは、ヤク？サン？と同じですか？」

『うん、同じだよ』

谷地「で、セッターなら影山くんと同じだ！」

パァァと自分で理解出来たのがとても嬉しそうだった。こんな調子で話していたら準備もすぐ終わる。

『じゃあ仁花ちゃんはカゴに入り切らなかったボトルをいくつかお願いします』

谷地「シャチ！！！！」

合宿2日目、今日も忙しい一日のスタートだ