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『なんでわざわざこんなとこまで、』
夜久「その、黒尾に昨日話聞いて。メッセージも送ってたんだけど」
『黒尾に？なんて聞いたの？？』
夜久「えっと、昨日狼谷の話してた後に黒尾が、狼谷泣きながら走っていったけど何かあった？って戻ってきたんだけど」
『アイツ許さん』
夜久「じゃなくて、聞いたんだよな、昨日の。」
『まぁ』
夜久「上手く言えないんだけど、俺狼谷のことは嫌いじゃない。し、むしろ好きな方だよ」
『うん』
夜久「でもやっぱり今はバレーが1番だ」
『私も』
夜久「だから、待ってて。春高、終わるまで」
『……それは、』
夜久「ん？」
『勘違い、しちゃうんですけど』
バレーしてるときにも劣らない真面目な顔して、真っ直ぐな目で。そんな優しい眼差しで私のこと見上げないでよ。恥ずかしいし。
夜久「うん、して」
『な、ッ』
夜久「顔、赤いぞ」
『誰のせいだと、おもって……』
夜久「今もこうして部活に打ち込んでる以上、バレーに影響する訳にはいかない。多分狼谷もそう思ってると思うけど。
でも、勘違いして。昨日は俺のワガママで傷つけたの分かってるけど、半年経っても想い続けて貰えるように俺やるから」
『……』
頭、パンクしそう
夜久「だからさ、俺も勘違いしてていい？」
『い、いよ……』
たった3文字の言葉が、上手く出てこない。
夜久「よしっ！じゃあ俺戻るわ！朝メシ楽しみにしてる！今日も頑張ろうな！！！」
いつかのように走っていってしまった、嵐のようだ。
『む、ムリ……しぬ。なにあれ、え』
へなへなと力が抜けて、今起こった出来事を反芻する。
『い、いかなきゃ…ゴハンの準備いかなきゃ！』
もうどうにも出来ずに思わず走り出した、今日は私も一緒にフライングした方がいいかな？！なんなら今から5キロぐらい走らないと収まらないような気がするんだけど、どうしよう！？！！
ドタバタ、ガシャン。
大滝「だ、大丈夫…？」
『いや……ダメ』
白福「おかえり〜何があったの〜〜？」
ニヤニヤしながら近寄ってくる雪絵、何が…あった。
『………』ﾎﾞｯ
白福「かおり！ショートした！」
雀田「えっー？！困るよ！来たからには手伝って貰うんだからね！？
Aは味噌汁たのむよ！！」
『は、はい！！！！』
雀田「うっさ！！！ホント、良かったね！！！！」
『ありがとう！！！！』
白福「え、なに、結局どうなったの」
彼女たちに話せる時間が来るとしたら、ご飯をひと通り作り終えてのんびりできる頃だろうか。
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作者名：HAL | 作成日時：2024年3月6日 23時
