繋げ！②【ハイキュー】 (ページ49)

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『この子恥ずかしがり屋なんだ、また今度紹介するから。ね？』

机に突っ伏したままの夜久、どうしてもリエーフだけにはバレたくないみたい。海には多分もうバレてるよ。

灰羽「そっかー、‎残念です！じゃあAさんまた会ったら写真撮りましょーねー！！
夜久さんにも伝えといてください！！」

『分かった分かった』

ブンブンと手を振りながら遠ざかっていく2人、九死に一生を得るとはまさにこんな感覚だろうか

『行ったよ』

夜久「助かった」

『じゃあ食べようか』

先ほど買った焼きそばを次々に食べながら、次はどこへ行こうかなんて会話をする。あとは、カップルコンテストとは何ぞや、という話。

『知ってる？』

夜久「あんまりよく知らないけど、3-5の宣伝しろってことだろ？」

『多分』

夜久「明日はどんな服着させられるんだろ……」

今から憂鬱、なんて言葉を吐く。珍しく弱気でからかってみる側に回ってみるのも悪くない。

夜久「揶揄うな！！！」

『だって反応が可愛いんだもん』

夜久「うるせー」

『夜久、あとで空き教室行こうね』

私の言葉に、夜久は動きを完全に止めて目を見開いた。猫みたいでそれがまた可愛さを引き立たせる。

『メイク崩れてきてるから直すよ、勿体ない』

夜久「わ、かった…」

無事に腹を満たしてから適当な空き教室に入る、文化祭では立ち入り禁止にもなっている場所だ

『ここ座って』

夜久「机？」

『うん、イスだと高さ合わないから』

夜久「かみや」

『黙る、口動かしちゃダメだよ？』

夜久「ン……っ」

いわゆる顎クイという奴をしながら彼の唇にリップを塗っていたのだが、夜久は目を瞑って唇を差し出している上に妙に色っぽい声が出て空気に緊張が走った。

『はァ〜〜〜〜〜〜』

夜久「なッ、んだよ！！！」

『慣れてないし仕方ないけど…今のはズルい』

夜久「う、うるさい！！！」

お互いに顔を真っ赤にしているんだろうということは何となくわかった、けどぎこちない空気になりすぎることもなかった

『明日アクセサリー増やす？この前の持ってこようか？』

夜久「いい、いらねえよ！！俺男なのにこんな、こんなッ！！」

『分かってる、そのゴッツイ足隠すためにタイツはいてるんじゃん。明日は私もお洒落するから、ね？』

夜久「狼谷は嫌じゃねえのかよ」

『オシャレは元々好きだし、夜久の可愛い格好見れるなら楽しい』

夜久「くっそ、鬼畜め……！」

『女の子が鬼畜とか言うんじゃありませ〜ん』