繋げ！②【ハイキュー】 (ページ46)

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「『え？？？』」

文化祭当日朝7時、校内にいる生徒もまだまばらな時間帯。イベントということもあっていつもよりは多いだろう。

そんな大事な文化祭の初日、衣装を見せられた2人は別の場所にいながらも同じ反応を示していた。そう、自身に用意されたコスプレ衣装について。

『ごめん、聞いてない』

「当日までのお楽しみだもん、言ってないよ？」

*

夜久「俺は着ねえぞ！！！！！」

「いや〜当日手伝うってことで準備免除されたのはどこのバレー部の夜久衛輔クンでしたっけ？？」

夜久「チッ！！！」

*

『まあでも、何も手伝えてないから…着るよ。どうやって着ればいいの？うわ、ボタン逆って慣れない……』

「ストップ！！そのまんまじゃ意味ないから、これでギュッて潰すよ！！」

『は、はぁい………』

されるがままにクラスメイトたちに着替えを手取り足取り教えてもらう。はぁ、夜久はいったいどんな目にあってるんだろ。

「ハイ完成！！」

『ん、うん…え、ウィッグまで被る必要無くない……？』

「あーるーの！！！2人には明日のカップルコンテスト出てもらうんだから、ちゃんと演じきってもらうんだからね！！」

『え、ちょっと待って2人って何……』

そんな話をしていたら、教室の扉がガラッと開いた。イライラした可愛らしい子と寝癖を下ろした黒尾……？待てよ？

『え、もしかして夜久……』

夜久「は…」

『(そういうことか)』

「夜久くんとAちゃんには明日のカップルコンテストに出てもらって、うちのクラスの宣伝をしてもらいます！！！
まあ見ての通り男女逆転、厳正な審査の結果ですので悪しからず。

で、明日もAちゃんは男子、夜久くんは女子の格好してもらうから今日は1日それで、らしく振る舞うことに慣れてね！」

夜久「納得いかねぇ」

「はいダメ！！」

夜久「な、納得いかない……わよ？」

『フッ』

夜久「わ、笑うな！！」

「まぁ、夜久くんこんな調子だからとりあえず今日は一緒に回ってカップルで撮れますよ〜とか宣伝してきて！これ看板ね！
黒尾はこれ持って宣伝呼び込み案内ガッツリよろしく！！」

黒尾「何、コイツらは仲良くデートなのに俺ぼっちなの？」

『私は夜久が良いって言えば3人でもいいけど』

夜久「ヤダ！！！」

『だって』

「あ、Aちゃんは私だめ、夜久くんは俺禁止ね！」

『えぇ……』

机に腰掛けたままクラスメイトから出る禁止事項を頭の中で連ねた。難しそうだけど、演じればいいのか。やってみよう。

『夜久が本当に女の子だったら、どんな男子がタイプ？』