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木兎「おぉ……！！すげえ！なんだあれ！」
夜久「ジャンフロな、ちょっとやべえのな」
月島「……何見てるんですか？」
黒尾「おー、ツッキーも来なさい。ウチのマネージャーがバレーやってる所なんだけど」
女子マネージャーたちが早々に部屋に戻ったあと、クールダウンも兼ねて数人のプレイヤーたちがひとつの端末に群がっていた。
灰羽「あ！俺も見たいです！！！」
日向「オレも！！！オレもみせてください！」
観客はどんどん増えていく。
"「ナイッサー！！」"
"「狼谷サ〜ン、アンダーやるなら天井狙わないと」
"「バレー部なんだから入れるだけサーブすんな！」"
"「お黙り」"
灰羽「あはは！黒尾さんも夜久さんも怒られてますね！」
ゲームが始まるまではみんな騒がしく映像について話をしながら見ていた。ただ、ゲームが始まって1試合目、2試合目3試合目と回を重ねていく事に、それぞれの口数は減って行った。
"「あれ、サーブのときあんなにスペース取ってたっけ。」"
夜久の声が入って、その言葉に画面内にいる狼谷に注目が集まった。
日向「うおおおおぉぉおおお！すげぇ……！！」
夜久「だろ〜！」
澤村「それ、おたくのマネさん？」
黒尾「ウン、君たちにも特別に見せてやろう」
菅原「へぇ〜！あの子セッターなんだ！」
赤葦「あの人相当手練ですよ」
影山「……セッター、ですか！？」
本当にいろんな人が入り乱れて、騒がしくなっていた。
木兎「俺ね、多分Aの怪我した試合見てたよ」
それが静まったのは木兎がそんなことを言ってから。当時のことを知る人はここには木兎しかいなくて、自然とあの時のことを話していた。
木兎「途中まで絶好調なんだろうな〜って思った。
サーブもちゃんと入るし、セッターとしてもピカイチって感じしたし、近くにいたスカウトの人も褒めてたから。」
日向「スカウト……カッケェ…！！」
木兎「でも、勝ったら優勝の試合で相手のマッチポイントんなったときにボールの軌道が変わって、転んだ！って思ったら、そっからAはもう立てなくて、泣いてた
何か、不思議とその日のことだけは鮮明な覚えてんの」
黒尾「そこ勝ったら優勝の試合って言ってたもんな、アイツ」
木兎「ウン。それからAの抜けたチームでグダって地区大会とかもあんまり結果良くなかったって聞いた気がする。
珍しーこともあるんだ〜って思ったね」
赤葦「(ここまで饒舌な木兎さんも、珍しい気がします)」
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作者名：HAL | 作成日時：2024年3月6日 23時
