繋げ！②【ハイキュー】 (ページ5)

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『(取りに行くと言ったものの、3-5は音駒の寝床だったか……)』

暗いのは少し怖いけど慣れた階段を上がり廊下を歩き、自分のクラスの教室まで向かった。騒がしい声が聞こえてきて、ひとまず安心する。

「って、夜久さんはやっぱりAさんのこと好きなんじゃないですか！！？！！」

『(げ、)』

外まで聞こえてますよ〜とかは言えず、聞こえてきたリエーフの大声に好奇心からほんの少しだけ立ち止まって耳を傾けた。

『(てことは、夜久もいるのか……)』

「べっ、！？」

『(べ……？)』

その次に夜久の声も聞こえてきて、ついつい聞き入ってしまう。今どう言及されても大打撃には違いないだろうな。

夜久「別に俺は……っつうか、俺と狼谷はそういうんじゃねえし…」

あぁ、やっぱり

『(仁花ちゃんには申し訳ないけど、教室、入れないな)』

今のを聞かなかったことになんて出来ないし、それができるほど私は大人じゃないし強くもない。あぁ、なんか悲しいな。

小走りに階段を駆け下りて雪絵とかおりを探すことにした。

しかし階段の踊り場で誰かにぶつかって体勢を崩してしまった、ぶつかっちゃったの、誰だ……？

『くろ、お…？』

黒尾「狼谷？何でここいんの？」

『ごめん、なんでもない、急いでるからじゃあ。』

黒尾「待てって、何でそんな泣きそうな声してんの」

幸いにも電気がついてないから表情をちゃんとは見られないけど、声色でバレるなんて思わなかった。不覚。

『なんでもない、ごめん。雪絵とかおり探してるから、離して』

黒尾「あ、あぁ、分かった」

ちょっと不機嫌そうな黒尾から手を離して貰って、体育館の方へ向かった。もしかしたらまだ後片付けしてるかもと思って。

『い、た！』

雀田「A！ちょうどいい所に…手伝っ、て……ってどうした！？」

『なんでもなくないけど、いまは、おふろ！！』

白福「え、え……どうして泣いてるの！」

『潔子ちゃんと、仁花ちゃんが待ってて、ねえエコバッグとか余分に持ってない？』

あとでちゃんと話すから、面白いぐらいにぐしょぐしょになりながら2人に状況の説明をした。幸いにもかおりが余分に袋を持ってきてくれていたお陰でエコバッグの方は何とかなりそうだ

『英里と真子は、あれ？』

雀田「あぁ、2人はマネが全員いなくなる訳には行かないからって今銭湯行ってるよ。そろそろ帰ってくるはず」

白福「は〜い、2人が帰ってくるまで任意同行しま〜す」

『い〜や〜だ〜ぁ〜〜〜！！！』

情けない話だ、高校3年生にもなって号泣しながら友達に引きずられていった。