82 ページ32
木葉「最近そういうのに飢えてるから聞きてえなぁ、狼谷サンの話」
『ありません』
雀田「ありま…？」
『せん。』
そんな茶番を何度か繰り返した。ホントに明日全国大会の初戦を戦う人たちとこんな話してていいんだろうか
『っていうか、相手の名誉のために…解答は控えさせていただきます……』
小見「相手の名誉って、どんだけ甘い言葉を言われてんのかってことでいい？」
『だめです』
木兎「甘い言葉ってなに？チョコレートみたいな？」
『それは甘い食べものだね』
木兎「うーん、好きな人って音駒？だったら夜っくんかなって思うんだけど、他校だったらわかんない！」
『や、？！』
木兎「や？」
『あたり、です。本人に言わないでね、絶対だからね』
木兎「ん？おぉ、言わない！俺もAのことは好きだし、みんなも好きだからな！！」
『うん、それでいこう』
好きの意味はちょっと違いそうだけど、それについては何も言わない。だってまだこの話続けたら木兎くんからこれ以上の止まらぬマシンガントークでへとへとになってしまいそうなんだもん。
猿杙「それで、どこが好きなの？」
白福「可愛いところだっけ？」
赤葦「可愛いですか…？」
『ちょっと違う、まあ可愛いんだけども』
木兎「確かに夜っくんは可愛いよな！」
『あ、木兎くん分かる？』
木兎「おう！よく口いっぱいに食べものつめてたりな！！プレーは全然可愛くないけど！」
『そうそう。前に3年4人で最近できた遊園地行ったんだけどね、ただただ夜久が可愛くて…可愛い彼女のいる彼氏、を味わってきました』
白福「いやそれ、可愛い彼氏のいる彼女の間違いではなく？」
『いや、あの可愛さは彼女側だった』
白福「ほぇ〜、難しいなあ」
懐かしい、そういえば遊園地行ったな。あのときはワクワク顔してる夜久が可愛くて、同じこと言ったら黒尾に軽くあしらわれたな。それに、お化け屋敷では変な………
『ぁ、』
木葉「どーした？」
『その遊園地での出来事なんだけど、2人1組でお化け屋敷に入ったのよ』
雀田「夜久くんと？」
『うん、まあそれはそうなんだけど、そうじゃなくて。
お化け屋敷に入ったんだけど途中ではぐれちゃってさ、病院の入院部屋みたいなとこに迷い込んだの、わたし』
小見「既に怖い」
『そう。でね、あ、良かった夜久見つけた！と思って声掛けたら全然お化け側の人で、ヤバいと思って逃げだそうとしたときに夜久と合流できたの』
雀田「まだただのラブ」
『そこのお化け屋敷、テーマが田舎の廃校で病院みたいな設備もそんな仕掛けもありませんとキャストさんに言われました』
木葉「怖い話かよ！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 531人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HAL | 作成日時：2024年3月6日 23時
