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『そう、都立音駒高校』
牛島「昔は全国にも出ていたと聞いた」
『フン、春高はウチらも出るし』
牛島「そうか」
『もうほんと、若利って腹立つ』
誰なんですかあの人、ってこっそり耳打ちしてる前髪パッツン兄弟。片方は可愛い前髪に似合わず凄く睨んでくるな。
牛島「前に話した従姉妹だ、狼谷A」
『狼谷です、若利の従兄弟です。音駒でマネージャーしてるんで、どっかで当たるかもですね』
牛島「こいつは白布だ、もう1人は五色。こっちは、話したことがある天童だ。」
『あ、マブダチのね』
電話越しに声は聞いてた人、やっぱり合っていた。ゲスブロックの人だ。試合の映像も見たことがある。
天童「キミが若利クンのいとこの？話に聞いてるよ！」
『どーも』
天童「マネージャーだったの？バレー辞めたんじゃなかった？」
『若利、どこまで話した…！マジで！！』
バシバシと腕を叩きながら軽く睨む、若利は全部話したと言ったが、一体どこからどこまでが全部なのだろう。
天童「でも大学からプレーヤーに復帰でしょ？元気だね？」
『マジで全部じゃん……』
何も包み隠すことなく話していた若利に呆れたのだけれど、彼はそんなことお構い無しの様子。天童さんが笑っている。
牛島「ところで大学はどこに行くんだ？」
『受かったら若利と同じとこだよ』
牛島「……そうか、楽しみだ」
『もーすぐ受験なのホント考えたくないけど、頑張るよ』
牛島「あぁ、応援してる」
『そろそろ時間ヤバいな、待ち合わせしてるから。またね』
応援してる、と言葉を残して彼らと分かれた。体育館から出たら隣にある広場に向かった。
『ごめん、待った？』
赤葦「あ、いえ。すみません迎えが俺で」
『いいよいいよ、わざわざありがとうね。今みんな何かしてた？』
赤葦「特には。今は自由時間なので、Aさんもいるならみんなでワイワイしようって木兎さんたち張り切って部屋の準備してます」
『本当に部外者が行っていいの？それ』
赤葦「別に大丈夫なんじゃないですか？」
並んで歩きながら会話をしてるんだけど、如何せん赤葦くんとこんなに会話をすることが初めてなので変な感じしかしない。
『赤葦くんって恋バナある？』
赤葦「……無いですけど、相談なら乗りますよ」
『いい子、音駒においで』
赤葦「音駒には木兎さんいないので、遠慮しておきます」
あれ、この子って木兎くんや黒尾の陰に隠れてるだけでもしかして大分ズレてる？
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作者名：HAL | 作成日時：2024年3月6日 23時
