繋げ！②【ハイキュー】 (ページ22)

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『あれ？』

3日目の練習が終わり、自主練をしはじめたところ。

私は運良く暇ができたので、自主練の様子を見に行こうと校舎内を回っていた。

『翔陽、何してるの？』

日向「あ、えッ！Aさん！！研磨に逃げられちゃったので、トス上げてくれる相手を探してて…」

『んー、そしたら第3体育館に行っておいで。きっとアイツらなら付き合ってくれるはずだし。』

日向「第3体育館ってことは…音駒と梟谷のダブル主将のトコか！あざス！」

『うん、行ってらっしゃい』

翔陽を見送ったあとは同じように走ってくるリエーフと遭遇した。あれ、私、なんかRPGでもやってるっけ？

『リエーフ、レシーブ練習は？』

灰羽「今日は優秀だったんで…は、早めに見逃してもらいました！」

『(嘘だ)』

灰羽「だから黒尾さんのとこ行くんです！」

『そっか、行ってらっしゃい』

そうして次にリエーフを見送ったあと、私は音駒勢が練習しているであろう体育館へと戻ってきた。

『おつかれ』

山本「あ、お疲れ様です！」

『夜久は？』

芝山「トイレですかね？」

『そっか。練習捗ってるかい？』

山本「もうクタクタっす」

『どれ。サーブ打っていい？』

芝山「ぜひ！！！お願いしますっ！！！」

虎に向けてのつもりだったけど、意外にも芝山が好反応を示してくれた。リベロだもんね、拾いたいよね。

夜久がいる間は芝山がスタメンとして出る機会は無いだろうけど、春高の次の大会からは芝山がスタメンだろうし。

『ではやりましょうか』

サポーターを装着しストレッチをした。準備運動も済ませて身体はきちんと温まったところで夜久が戻ってくる。

夜久「あれ、リエーフは？」

『リエーフなら黒尾のとこ。まだ合宿も折り返しだし、今日ぐらいは見逃してあげたら？』

夜久「だな。狼谷は、サーブ？」

『うん、芝山と虎のレシーブ練習』

夜久「じゃあ俺は見てるかな」

芝山や虎のような下級生に向けて、夜久のレシーブ練習を見てるという言葉はかなりのプレッシャーになるんじゃないでしょうか。その言葉は飲み込んだ。

『今はフローター磨きたいんだ、行くよ〜』

さっ、来い。そんな気合いの入った声が聞こえてきて、進路を定める。上手く打てるといいなぁ、夜久が向こう側にいないでこちらを見てるの、結構緊張する

『(いい感じ…)』

夜久「おっ、」

ふわり、手のひらに重みが来た後、ゆらゆらと動くボールの行方を見守った。

芝山「もう一本！！！」

結局その日も、時間ギリギリまで自主練を一緒にしてしまった