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谷地「あ、あの……」
『うん？どうかした？』
谷地「私、本当にここにいてもいいんでしょうか……」
いつも通りビクビクしている仁花ちゃん。その姿を見つけたところでなんも説明せずにおいで！と連れてきたのはあまり良くなかったかもしれない。
『仁花ちゃんが見たいって言ってくれたから。
ねぇ、私高く飛ぶから見てて』
谷地「は……はいッス！！！」
サポーターを付けたら準備は完了、さてチーム分けはどうなるだろう。
黒尾「チーム分けどうする？とりあえず赤葦と狼谷はポジション被るし別チームにして……」
今この体育館にいるのは黒尾、木兎くん、赤葦くん、それと烏野の11番くんに夜久、犬岡、あとは翔陽。なんとも変な組み合わせだ。
珍しくリエーフがいないことを聞いてみたら、夜久の姿を見た途端逃げ出したとのことだ。
『うーん、黒尾か木兎くんと、犬岡か烏野11番くんは欲しいな』
木兎「俺今日はAと戦いてえ！」
『じゃあ黒尾で』
烏野の11番くんは月島と言うらしい。仁花ちゃんがこっそり耳打ちをして教えてくれた。
黒尾「そしたら、月島君？こっちで、チビちゃんと夜っくんは、どうすっかな」
夜久「俺も狼谷のサーブ取りたいし、向こう入るわ」
『げぇ』
夜久「何なんだよさっきから」
『夜久は前も半分以上完璧に拾ったじゃん！！！』
夜久「全部じゃねえじゃん！」
と、言い合いに発展しようかというところで黒尾から止められたため一時休戦。結果、黒尾・私・月島くん・翔陽VS夜久・木兎くん・赤葦くん・犬岡になった。
『じゃあ、サーブ私からで』
黒尾「何たる独裁だ」
『いいでしょ別に、今は私のバレーするための時間なんだから』
夜久「ジャンフロでな！伸びるやつ！！」
『そんなにホイホイ打てるわけじゃないから！』
木兎「でも前はAのサーブで優勝したんだろ！！」
『まぐれ！もう、ちょっと静かにして……フゥ。』
集中して相手チームの陣形を把握、そして狙うコースを定める。サーブを打つときにこうして空気がピリッとするのがすごく好きだ。
バシン、その音と同じタイミングで少し手のひらがヒリヒリする感覚。大好きな感覚。
夜久「っし、赤葦！フォロー！」
『ﾁｯ』
黒尾「コラ女の子」
感触的にはいい感じだったのに、やっぱり夜久の体勢が崩れることはない。
赤葦「木兎さんっ、ブロック3枚！」
最初の得点ドシャットでこっちに入った、今度は夜久狙うのやめよ。
夜久「犬岡！」
犬岡「ハイ！！！」
けど犬岡も音駒のスタメン、簡単にはサービスエースなんて取れない。
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作者名：HAL | 作成日時：2024年3月6日 23時
