繋げ！②【ハイキュー】 (ページ12)

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夜久「なあ、顔色すごく悪いけど本当に大丈夫なのか？」

今日は週の真ん中水曜日、ようやく折り返し。
朝練のない分自主練を行っていた後輩たちに付き合っていた所までは良かった。

『べつに、寝てれば治る』

夜久「えぇ、でも俺心配だから、なんかあったら言って」

『言いたくないから、いいって』

授業の合間を縫って、少し離れた席からやってきて声を掛けてくれる。3時間目が終わったあとの休み時間、体調不良が限界突破してからはそれすらも鬱陶しく感じてしまった。

夜久「ムリするなよ」

ポン、と机に伏せる私の頭を優しく撫でて、夜久はまた別の場所へと行ったようだ。

もう最悪、今日の放課後は文化祭の衣装合わせがあるっていうのに、こんなに他のことを考えられない。

「Aちゃん、薬貰ってきたよ。あと、保健室の先生お白湯くれた！」

『すごくありがとう』

「いいよいいよ、外出中に気付くのって最悪だもんね。
それにアレ足りなくなったら私予備もあるし、いつでも言ってね！」

最強に頼もしかった。何の対価もないのにこんなに優しくしてくれて、ただの友達ってこんなに心強くてあたたかかったっけ？って。

『うん、放課後までに具合治すから…』

「だから！ムリしちゃだめだよ！！！別の日でもいいって言ったでしょ！」

薬を飲み込んでからまた会話を再開すると、隣に座る黒尾が戻ってきた。

黒尾「おジョーさん大丈夫？」

『うるさい』

黒尾「トゲあるね」

『うん』

黒尾「どーせ朝も練習付き合ってたんだろ、ジャージ貸すから。羽織るでも巻くでもしな。」

どうやら黒尾は私の体調不良=生理だということに気が付いたみたいだ。余談だけど、と黒尾には姉がいることを教えてくれた。

『(そういえば、夜久は男兄弟って言ってたっけ)』

2人のおかげで大分余裕が出てきた5時間目、さっきの自分の対応を思い返しては最悪な人間だったと1人後悔していた。

あとで謝ろう

『よし！もう体調だいぶ良くなったし、ちゃちゃっと衣装合わせお願いします』

夜久「本当にもう大丈夫なのかよ」

『おかげさまで、買い物もしちゃいたいし早くやろ！』

夜久「何買うの」

『救急箱の中身？』

夜久「マジか、俺も一緒に付き合う」

『荷物持ちゲットだ、ありがと』

夜久「つかそれなら予め言え」

放課後、今日の教室には私と夜久と黒尾、それと最低限の衣装班の子たちしかいなくて、なんだか秘密の会合みたいでワクワクさせて貰った。

大方のサイズを作り終えたので、完成系は今度こそ当日のお楽しみらしい。ドキドキです。