繋げ！②【ハイキュー】 (ページ1)

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「俺は別に、勘違いされても良いけど」

『えっ、！？！』

夜久が呟いた耳を疑う言葉に、悔しさは残りながらもそれ以上の衝撃の方が大きくて、ようやく涙が止まった。

『な、なに言ってんの…！』

夜久「止まった？よーし、みんなのとこ戻るぞ！」

いつもみたいに顔をのぞきこんで、私が泣き止んだのを確認する夜久。その表情が変わらずいつも通りだし、さっきのあれも私が泣いてるのを止めるために……？

『ぇ、』

夜久「置いてくぞ？」

『あ！待って！』

スタスタと私の前を歩いていた夜久、顔は見えなかったけれど耳は確かに赤くなっていた。

『(私が勘違いしても、いいんだろうか)』

夜久「狼谷見つけた。バスもうそろ？」

黒尾「あぁ、予定より早く到着してくれたみたい」

『ごめん、待たせてた…？』

山本「大丈夫っすよ！まだ待つ時間続くんで！」

『そ、そっか』

みんなそれぞれ話してる、いつもの練習後の帰り道、信号待ちしてるときと同じ雰囲気だ。

チームメイトを観察すれば、目元が赤くなっていたり若干鼻声だったりする子もちらほらいる。泣いたんだろうなって言うのが分かる。

けど、いつも通りに振る舞う彼らはまるで、悔やんでる暇なんて無いと教えてくれているようだった。

『学校に荷物置いたら、皆でどっかご飯食べに行こっか！』

それまで、私に対しては明らかに気を遣ってくれていたんだろうと分かるみんなの振る舞いだったけれど、いつものように振舞ってみればコーチも乗り気になって俺が奢ってやる！だなんて言い出した。

『ご馳走様です！』

直井「おう、たくさん動いたあとはたくさん食うんだ。
学校からそんな遠くないところに俺がよく行く店があるから、荷物置いたらみんなで行くか！」

ご飯を食べて、傷付いた筋肉を修復して、また明日や明後日の血肉になるようにたくさん栄養をとる。

直井「お疲れさま、よく食べるんだぞ！！」

ご飯を咀嚼しているときなんかは、悔しい気持ちを思い出して、選手そっちのけで泣いちゃいそうになるけどそれでもご飯をたくさんかきこんだ。

何人かはもう泣いてた、私やっぱり、このチーム大好きだ。

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おさらい

狼谷 A (かみや)

このお話の主人公。音駒高校3-5、男子バレボール部マネージャー。身長は高3現在175cm。

夜久衛輔に対して特別な感情を抱いているが…？

幼稚園～中学までバレーボールをやっていたが、怪我で引退。高校では黒尾の誘いで2年の7月からマネージャーになる。