繋げ！【ハイキュー】 (ページ8)

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『えっ、と、改めまして狼谷Aです。
本日付で、正式にマネージャーとして入部することになりました。
あ、よろしくお願いします！』

「「「しアーーーッス！」」」

『(圧……)』

黒尾「じゃあ、この前やってもらった感じでまずは引き継ぎ作業から頼めるか？その間に手空いてるやつはアップからな」

「「「はい！！」」」

『わ、わかった……』

「狼谷センパイが入部してくれて、嬉しいです」

『そう言ってもらえると、私も嬉しい』

昨日知り合ったばかりの1年生、ザ・可愛い後輩、みたいな感じで人懐っこくてニコニコキラキラしている。

「狼谷先輩、ボトルここ置いときます！」

『あ、ありがと！えっと……』

「佐々木です！」

『佐々木くん！』

「狼谷センパイビブス回しときました」

『ありがと！ちなみに、お名前は…？』

「猫田です」

『猫田くん！』

あぁ、だめだ。早速大きな壁にぶつかった。

『黒尾！海！夜久！ガムテープない！？』

黒尾「ガムテープぅ？」

海「養生テープならあるけど……」

『それでいいです！』

夜久「何に使うんだ？」

海からテープを受け取って、一人一人に名前を聞いて回った。

もうだって、部員数多いし1年生なんかはほとんど初めましてだから名前が覚えられない。

『はい、くろーさん、かいさん、やくさん、と。
研磨くんもはい』

孤爪「ハイ」

『えっと、モヒカンの子は？』

孤爪「アイツは山本猛虎、緊張してるんだと思う。虎って呼んだら、多分喜ぶ」

『了解、君は？』

孤爪「あっちは福永招平、ダジャレが好き」

それぞれ虎、福永、と書いて渡した。
できれば左胸に貼ってくれってお願いして、邪魔にならない程度に見える場所に貼ってもらうことにしたから、とりあえずは困らなさそう。

「狼谷センパイはつけないんですか？」

『え、でもさっき自己紹介したしみんな名前知ってるよね』

黒尾「おやおや〜？俺たちにも強制しておいて、本人は付けないんですか〜？」

夜久「貸せ！俺が書いてやる！」

純新無垢な後輩、名前は虎谷と書いてこたにと読む。

その虎谷くんと悪ノリした黒尾、夜久がデカデカとした文字で狼谷Aと書きちぎった名札を手渡した。

『……これで、いーでしょ』

その日は遅れて指導に来た猫又監督に、穏やかな笑みで仲良しだね。と言われた。これは果たして喜んで良いのかな。

黒尾「とまあ、色々あったけど、とりあえず2年間宜しく！」

「「「宜しくおねがいシァーーース！」」」

新しいバレーボール人生、一日目。