繋げ！【ハイキュー】 (ページ30)

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『じゃー、行こうか』

夜久「お、おうっ！！」

和風のお化け屋敷、さっきまではあんなにキラキラ！ピカピカ！って感じだったのに一気に様相が変わっておどろおどろしい感じがこの空間の温度を下げる。

『夜久、怖いの？』

夜久「え、いや…怖くは、ねえよ！？」

『怖そうだけど』

夜久「そういう狼谷こそ、怖くねえのかよ」

2人1組でいってらっしゃ〜い！だなんて陽気なキャスト
どう組み分けようかなんて話をしようとしたところで黒尾と海は「お先〜」とノリノリで入っていった。

『うーん、あんまり慣れないけど夜久がいるし』

夜久「……そーかよ」

『でもさでもさ、海だったら1番安心できたって感じはしない？』

夜久「あーっ、分かる！」

『だよね。』

ニッコリ笑う様子を見て、私もついつい笑顔になる。

本当に楽しいときって、やっぱり口角が上がったり笑い声が漏れたりする。幸せな時間なんだと思う。

『……あれ、夜久？』

感覚的にちょうど半分あたりまで来たぐらい、ベッドが置かれた病室のようなスペースに入る直前で夜久とはぐれた。

この中に1人っていうのは結構怖いかも。

夜久「(やばいな、はぐれた。)」

同じようなことを考えて、お互いに早く会いなと思っていたりして。

『あ、夜久！！………っ、じゃ、ない！』

これ話し掛けちゃいけないやつだ！！！！目、合った！？！嫌だ何これ怖すぎない！？

夜久「Aッ！！！はぁ、はあっ、見つけた……」

思わず全力疾走しそうになった2歩目、肩をつかまれてついに終わりかと思えば、その人影は夜久だった。

『よ、かった………はぐれて、ビックリした。』

夜久「驚いたのは俺の方だ、どこ行ったんだよ全く」

『なんか、病室みたいな……ベッドとかあったよ！』

夜久「は？何言ってるんだよ。そんなとこ無くね？」

と、ここで話が噛み合わなくなってきた。

『え、でもっ、心電図とかあって』

夜久「おい待て、よく考えてみろ。ここのお化け屋敷のコンセプトは田舎の廃校だろ？
テーマは学校の怪談と七不思議、どう考えても病院じゃ………」

ヒヤリ、背中を伝う汗。

もしかしてこれは、本気で危ないやつなのではないでしょうか？

『で、出よ！！！』

夜久「おう！！離れんなよ！」

結局最後まで進むことは出来なくて、1番近くに見つけたリタイアの扉から外へ出た。

聞くところによると、そんな仕掛けはないとのこと。

それなのに、定期的にそういう空間を見た、遭遇したという人がいるのだそう。変なものに取り憑かれてませんように。