繋げ！【ハイキュー】 (ページ22)

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夜久「おい狼谷！なんだよあのサーブ！！！すんげえなあ！」

『練習した』ﾌﾞｲ

黒尾「ﾌﾞｲじゃねえだろうが！練習したって何？！」

海「それに、予選では綺麗なスパイク打ってたね」

『なんか今日調子良くって！』

いつもの4人で話をしてるこの時間は、やっぱり好きだ。
バレーボールの話をしたり、上手くいったプレーは思いっきり賞賛、上手くいかなかったらドンマイって言い合うの。

この時間は、誰にも邪魔させない。

『………』

「ヒッ！？」
「……！！！」

3人が盛り上がっているうちに、私は負けたチームの方をチラッと見た。
睨みをきかせたら私の悪口を言っていた人は肩をビクッと揺らした。

全員先輩みたいだけど、私自身このぐらいバレーボールを愛していてみんなを全力で支えているんだから。

『(邪魔すんな)』

みんなのプレーに支障が出たりしたら、絶対に許さない。

夜久「おーい、狼谷？」

『んぇ、な、何っ！』

夜久「顔、こえーよ」

『うん、ごめん……でももう大丈夫！』

海「大丈夫？」

『おかげさまで、自分で解決出来たみたい』

夜久「そっか、良かったな！！」

黒尾「ホント、狼谷サンに元気がないとこっちも空回んだからね」

『そうかな、それはごめん。』

ワイワイ話していると、クラスの、バレーボールのチームメイトから呼ばれる。

夜久「お、呼ばれてるな」

海「行っといで、狼谷」

『うん、ありがとう！』

騒がしい体育館だけど、この騒がしさって結構嫌いじゃないかも。私が一番背が高いからみんなを見下ろす形になって、輝いた目で私のことを見上げながら、とにかくもう褒めてくれる。

か、可愛い。

なんだか同性の中にあると黒尾の気持ちが分かるような、幸せをたくさんもらってしまった。

『みんなのおかげだよ、こちらこそありがとう』

「そんなことないでしょ！？」

「ね、流石に決勝の試合は狼谷さんのサーブで15点取っちゃったし……」

「狼谷さん、今からでも女バレ入らない？？」

『ごめんねぇ、私男バレのマネージャーだから。
でも誘ってくれたらいつでも付き合うよ』

「や、やったーーーー！！！」

「狼谷さんってなんか思ってたより話しやすいかも、もっと早くから話してたら良かったね」

『うーん、たしかに。
それに私のことも名前でも良いよ、狼谷さんだとちょっと長いよね』

そんな私の言葉に、チームメイトたちはまた目を輝かせた。

これが可愛いんですね、不思議と。
クラスメイトの女の子たち、小さくはないんだけど私より小さいから上目遣いで見つめられると幸せな気持ちになる。

ってあれ、この感覚どっかで………