繋げ！【ハイキュー】 (ページ17)

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『木兎くん、キャプテンなんだね』

木兎「そう、で、副キャプテンはあかーし！」

黒尾「実質赤葦がキャプテンじゃねえか」

木兎「失礼な！！！」

黒尾と木兎くんはなんというか、相性がいいんだろう。

やり取りのひとつひとつに熟練感を感じる。変な感じだけど、長年連れ添った熟年夫婦の言葉なしでも伝わるアレみたいな。

いや待てよ、ってことは、黒尾が木兎くんのことを分かるからそういう感じが出てるってことなのか？

夜久「難しそーな顔してんな」

海「何考えてたの？」

『あ、なんか黒尾と木兎って夫婦みたいだなって』

あ、違う。

『ちがう！！！』

黒尾「……聞きました光太郎サン！？！夫婦ですって！」

『違うってば、間違えたの！！！』

木兎「何と？」

『う、ッ………』

夜久「撃ち抜かれた」

海「きっと熟年夫婦みたいって言いたかったんじゃないかな」

『それです』

なんで分かるんだよ、とかいうのは置いといて盛大に恥ずかしいことを言ってしまった自覚はあった。苦しい。とりあえず今だけは海に感謝した。

恥ずかしすぎて顔を手で覆って体育座りをした。

黒尾「Aサン、別にそんな気にしてないって」

『うるさい』

木兎「そーだぞ！俺と黒尾は結婚も出来ねえしな！」

『う"っ…！！！』

黒尾「あ、バカ！」

『いっそ殺せ……』

この発言は合宿のときに、妖艶な雰囲気を醸し出しながら「昨日、体大丈夫だった？」とか言ってきた黒尾並の失言

黒尾「何かバカにされた気分」

『し、してないよ』

夜久「まあそれは置いといてさ、球技大会。
俺らも競技どうしようかとかは迷うよな。」

話題を転換してくれた夜久衛輔、まさに救世主だった。

木兎「え、バレーやんねえの？」

黒尾「バレーでもいいんだけど、あんまり推奨されてないっつーか」

『あぁ、確かに。毎年バレー部だけそんな空気あるよね。』

海「俺は野球とか卓球でも面白いと思うけどな」

夜久「まあ、俺はバレー一択だけどな！」

黒尾「夜っくんがバレーなら俺もバレーかな」

と、黒尾と夜久が自らの出る種目を決めたところで、海は人数が余っているのにしようかなと言う。

『私も、バレーボールかな、別に他のでもいいけど』

夜久「言質取ったぞ黒尾」

木兎「俺もAがバレーしてる所また見たい」

『え』

黒尾「狼谷サンは僕が全力でバレーボールに推薦させて頂きます」

と、完全に嵌められた訳だ。

話の流れ的に気が付かなかった私も私だけど、それを一切悟らせないコイツらはやっぱり敵に回したくない。