繋げ！【ハイキュー】 (ページ16)

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『お邪魔します』

黒尾「は！？！何でお前までいるんだよ！！！」

夜久「まさか狼谷、今日の用事って……」

海「付き合ってたりする？」

『木兎くんから誘われて実業団の試合見てたの、ね。』

木兎「付き合ってはねえな！」

メインの用事である試合観戦を終えて、次は黒尾の家でテスト勉強。何も持ってきてないけど大丈夫らしい。

要らない裏紙をノートの代わりにして、黒尾の持っている参考書の問題を解いたりした。

木兎「飽きた」

黒尾「お黙り」

『………』

海「夜久、そこ漢字間違ってるよ」

夜久「……ホントだ」

きちんと勉強をする音駒勢に比べて、木兎くんの自由さ。
黒尾の部屋なはずなのに、月刊バレーボールを発見した途端すごい速さで「見ていい！？」「静かにしてるならドーゾ」というやり取りをして本当に静かに読み始めた。

時折盛れる「ほォ……」とか「すっげー」とか、それをBGMにしながら問題を解く手をスラスラと進めていた。

夜久「……そろそろ終わりにしねえ？」

海「そうだね、時間も大分経ったし」

『ちょっと待って、』

黒尾「俺も、あと一問」

区切りを付けたい私と黒尾を他所に、夜久と海の2人は木兎くんと話し始めた。

夜久「つか、何で今日狼谷と出掛けてたんだ？」

木兎「姉ちゃんからチケット貰ったんだけど、梟谷の奴ら全滅だった」

海「それならまず黒尾のこと誘うと思った」

木兎「俺も考えたけどさー、なんかつまんなさそう」

黒尾「失礼な！！」

問題を解こうと考えてたのにツッコんだせいで多分内容抜けたんだろうな、黒尾も会話に参加し始めた。

『( He、was...)はぁ。やっぱり英語得意じゃないかも
私も会話混ぜて、今日はもうやめる』

黒尾「そーいえば狼谷、球技大会どうすんの？」

『え？球技大会？？』

夜久「確かに、学年末終わったら球技大会か」

海「当然バレーに出るもんだと思ってたけど、もしかして迷ってる？」

夜久「あれ、狼谷ってなんでバレー辞めたんだっけ」

『そ、れは……』

言葉につまる私、勉強しっぱなしで脳が疲れていたせいでこういう肝心な時に上手くかわせない。

けど、そんな私の様子を見兼ねたのか、助け舟を出してくれたのは意外にも木兎くんだった。

木兎「そーいえば！」

「ん？」

木兎「俺来年からキャプテンになる！！！」

こんな突拍子もない発言にもホッとしたのは、秘密にしとこうかな。だって、木兎くんってそんなことで？って言いそうだもん。

『(その分たくさん練習に付き合いますからね……！！)』