繋げ！【ハイキュー】 (ページ2)

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『うーーーん、どうしよっかな。』

今日は黒尾から誘われていた練習試合の日、当日。

気が向いてもいなかったけど、相手が強豪ってこともあったし何も予定がなかったのでとりあえず学校には来てみた。

相手は確か梟谷学園高校だったか、受験期は私も入学を考えていた高校だ。

けど、バレーボールを辞めることを決めてから梟谷に行くという選択肢は無くなった。

「あーーーーーーっ！」

『うるっっっさい！！！』

体育館横に設置されている自動販売機で飲み物を選んでいると、ちょうど体育館から出てきた同級生に見つかった。

『元気だね』

「今から試合なんだよ！お前、絶対見てけ！！！」

『……わかった』

ビシッと指をさされて、上手く断ることもできなかったし断る理由も無いからとりあえずギャラリーの1人として見ることにした。

ギャラリーまでの階段をのぼるこの一歩が、私の新しいバレー人生の一歩になることをまだ知らない。

「「「よろしくお願いしまーーーッす！！！」」」

『す、凄い圧……』

挨拶の圧だけで空気がヒリヒリというか、ビリビリ、チクチクするような感覚で、とりあえず試合は見ないと、と思って音駒のエンドライン側に座った。

だって、もし立ち見してたときにボール飛んできたら嫌だし。

紙パックのジュースを飲みながら、相手のメンバーとか味方のメンバーとか、色々選手たちを見回してみた。

『(梟谷、マネ2人いる。けど、音駒はいないんだ)』

どうりで、黒尾が顔を合わせる度にマネージャーやらない？だなんて勧誘してくる訳だ。だって、控えの1年生たちが忙しそう。

『ブロックが確か、つよい？』

『梟谷は、強いんだっけ、えーっと、2年生エースの』

「ヘイヘイヘーーーイ！！！俺最強ォ！！」

『あの人だな』

ひとりごとが止まらなくって、ついつい懐かしさが溢れてくる

そうだったなぁ、私、バレーボールやってたんだもんな

笛の音に続いて試合が始まり、サーブ、レシーブ、スパイクが繋がっていって、ボールが床に落ちると点数を落とす。

『……んんん？』

梟谷相手だとやっぱりリードされる展開で進んでいって、そこから段々と"慣れて"いっているような感じだった。

『壁、うーん、ちょっと違うなぁ。コースがな……』ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

私はきっと、まだまだバレーボールが大好きなんだろう。

気にし出したら止まらないし、考え始めたら身体が疼いてくるみたい。
マネージャーを断り続けている身ではあるけど、彼らとのバレーボールはきっと最高に楽しいんだろうな