にんにく食べてもキスがしたい！【東リベ】 (ページ2)

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『っ、は〜〜〜！可愛くなったきぶん！』

"「はーい今日はここまで、また次回の動画をお楽しみに〜！」"

美顔器を使うときには5分もないような短い動画をよく見るんです、今日はハルチヨさん歌下手すぎ問題の動画を見ました。

『思っていたよりずっと下手だったな、歌なら勝てるかも』

ただ、短い時間しかまだ消費できていない。
明日は休日で仕事もない訳だし、今日は酒を飲んでもいいんじゃないだろうか。いいよね、だって竜胆くんも今頃は女の子たちに囲まれて上手い酒を飲んでいるのだろうから。

『本日開けますのは、私の生まれ年のワインでございます』

なんて、さっきまで見ていた動画に影響されてちょっと動画配信者みたいに振舞ってみる。

『そして、おつまみには竜胆くんが作ってくれたポテトサラダを食します。ってワインには合わないか。よし』

プシュ

『ポテトサラダはワインとは合わない気がするから、生ビールにします！』

もうお決まりの動きになりすぎて、プルタブを開けるや否やキンキンに冷えたビールを流し込んだ。これこそ至高。

『うっ、はぁ！！！うんまっ！！！
そいでおつまみはやっぱりこういうのだよね〜！！』

竜胆くんの作ってくれたおかずはお気持ち程度に皿に取り分けて、皿の八割は私のおつまみで埋まる。そう、らっきょうである。

『ばれたら怒られちゃうかもな〜。ま、いいや！』

基本的に、竜胆くんは私のことを叱らない。

危ない目に遭うことなんてないし、万が一そんなことがあろう時でも自分で自分の身は守れる程度には武術をやってきた。

だから竜胆くんは私を凄く甘やかしてくれているのは、私も重々承知しているのだ。

『体重増えたらどーしよう、増えるか。そりゃ増えるな
ジムいくかな〜〜〜でもなぁ〜〜』

缶を次から次に開けて、気にせず酒とつまみで腹を満たした。

そして深夜2時ごろ、ウトウトし始めた頃に玄関の方で物音がした。

そう、愛しの竜胆くんのご帰宅だ。

『竜胆くんおかえり〜！』

「おいぃ、まだ起きてたのかよ……寝るぞ」

『うんうん、寝ようね』

顔が真っ赤になっている、大分たくさん飲んできたようだ。

元々彼は飲める口だけど、こんなになっているのは久しぶりに見るような気がした。

もう十分に大人で体も大きくて、何より重たい。

『玄関で寝ないよ！もうちょいだからがんばろ竜胆くん！！！』

その重みで私の眠気が吹っ飛んでしまったぐらいには、重い。眠っている人が重いっていうのは、これからも忘れないと思う。

よし決めた、明日はアヒージョを食べよう！